軽度から中程度の脱水状態にある場合には経口補水液(OS-1など)を用いた経口補水療法を行うことが推奨されますが、飲むことが困難な場合や重度の脱水状態にある場合には点滴によって水分を補給します。 脱水では、どこの水が失われているかによって、高張性、等張性、低張性と分類され、診断や治療が変わってきます。
2に張りがなくなりました• ここまででも紹介してきた通り、高張性脱水の場合は細胞内の水分が細胞外へと移動するので、細胞外の水分よりも細胞内の水分の喪失がより深刻となっています。 高張性脱水 高張性脱水では、水分の欠乏のほうがナトリウムの欠乏よりも多い。
特に小さい子供の場合は緊急性があり、早い速度の点滴で水分を補給すると同時に、できれば口からも水分を補給すると、重症化が防げます。
とくに、赤ちゃんは体重の減少がチェックポイントとなります。
細胞内の水が細胞外に移動し、循環血液量は保たれるが、細胞内液の減少により、口渇を強く訴える。
低張性脱水 低張性脱水では、ナトリウムの欠乏のほうが水分の欠乏よりも多い。 4、脱水症における点滴の必要性 軽症の脱水症状の場合で、喉の渇きや食欲の減退程度ならば、水を飲むだけで回復しますが、塩分の補給も大切です。
20体内の水分調整は、水分と電解質(代表的なのがナトリウム、カリウムなど)でおこなうものがあります。
嚥下障害を持つ人は水でもむせることがあるので、少量ずつ水分を補給するように心がけましょう。
a 高度の口渇• 低張性脱水の原因は? 運動後や下痢・嘔吐後に、水の飲み過ぎで起きる。
症状として、のどの渇きが強く、尿量の減少などもみられる。
低血圧• 乳児や小児は身体の水分の割合が約70%と高く、かつ身体が小さいために水の絶対量が少なく、下痢や嘔吐によってすぐに脱水症状に陥ります。 もしそんなことが起これば、体から水分がなくなるまで永遠と出し続けてしまいます。
d 起立時の血圧低下• 観察項目 ・ 全般的な症状・容体 ・ 血圧、脈拍数、心電図、CVP などの循環動態 ・ 呼吸回数、パルスオキシメーター、動脈血ガス分析などの呼吸関連 ・ 尿量や尿比重 ・ 酸塩基平衡、血糖、血清電解質、ヘマトクリット、血液ガス、総蛋白などの血清学的検査 6、脱水症状を呈する高齢者の看護での注意点 身体に必要な水分は、成人でも高齢者でも同じですが、高齢者は体内に貯えられる水分量が減ります。
そこでここでは素人でも簡単にできる脱水症状の見分け方のポイントを紹介します。
電解質は、その間を水のように自由に通過することができないため、このような違いが生じます。
「別の病気かな?」 「なにか変なものでも食べたのかな?」 と脱水ではない方向で考えてしまいがちなので、水分と塩分の両方の摂取を心がけましょう。 細胞内液と細胞外液は、細胞膜によって隔てられています。
18低張性脱水の場合 細胞外液が減少するため、細胞外液の輸液になります。
c 頻脈• 顔面蒼白• その結果、血管から細胞へ水分が移動するので 血圧低下からの頻脈になります。
人間は生きています。
d 徐脈• 興奮状態 など 治療法 水分補給を実施します。
ナトリウムやカリウムなどの電解質が体の中に残っている状態であることが影響して、脱水状態にあっても、血液循環は正常に保たれます。 全身への酸素や栄養素の運搬• 高張性脱水は低張性脱水の逆で、 体内の水分が不足している状態です。 口や喉が渇く• 嘔吐下痢や発熱時には体内の水分が失われ脱水状態に陥る恐れがあります。
20脱水症は早期発見、早期治療が肝心です。
また、体液の浸透圧は、細胞外液、細胞内液ともほぼ等しく、285mOsm(ミリオスモル)という一定の値を保つように調節されています。
このように水分の欠乏が主で、相対的に細胞外液のナトリウムイオンの濃度が増して浸透圧が高くなる脱水を、「高張 こうちょう 性脱水」と呼びます。
c 頻脈• 例えば、高齢の方でのどの渇きを感じ取れなくなっている方や、小児でのどの渇きを感じていても、自ら水分補給ができない場合などに起こります。
低張性脱水(ナトリウム欠乏性脱水) 低張性脱水(ナトリウム欠乏性脱水)とはどのような状態? 低張性脱水は水分と同時にナトリウムなどの電解質も大量に喪失した状態のことを指します。 吐しゃ物や下痢の時の水様便にはナトリウムやカリウムが高濃度に存在します。
1また、や、熱傷でも、水分だけでなく電解質が失われるために電解質の補給が不十分だとナトリウム欠乏性脱水が起こることがあります。 別名は「Na(ナトリウム)欠乏性脱水」です。
単純に水分がなくなると、残った物質の比率が高くなるので、濃度は上昇します。
これ以降は、それぞれの脱水の概要、原因対処法について紹介していきます。
高張性とは、血管内が高張になるという意味。
尿崩症とは、の不足により、溶質の少ない低比重の尿を慢性的に大量に排出し、脱水と極度の口渇を伴う状態のことです。 笑わない• 水分が足りない場合、すぐに症状として現れるのはやはり口の渇き、のどの渇き、そして粘膜の渇きです。
症状を見逃さないよう気をつけましょう 脱水症は重症化すると死に至る恐れもある、怖い症状です。
脈拍が弱くなる• 頭痛や眩暈、ふらつき、立ちくらみ、倦怠感、食欲不振、喉の渇きなどが主な症状です。
どんなときにナトリウム欠乏性脱水になるの? ナトリウム欠乏性脱水は、高温下での作業や激しいによって大量の汗をかいた時などに、水分と一緒にナトリウムイオンが体外に出てしまっているにもかかわらず、水分だけを補給すると起こります。