細胞診と組織診 ・細胞診:子宮の内腔の表面を拭い異型があるのかどうかを見ます。 このために麻酔を行なった上で子宮内膜全体を削り取る「子宮内膜全面 掻爬 そうは 」と呼ばれる処置を行います。
悪性癌や不妊の原因になっている、薬物治療に効果がない、6センチ程度の肥大化したチョコレート嚢胞がある場合などが挙げられ、必要によっては確認と同時にそのまま手術を行うこともあります。
子宮の壁の状態やチョコレート嚢胞(卵巣内に発生した内膜症)が無いか、子宮や卵巣の腫大の有無、周囲への癒着の有無を調べます。
卵巣チョコレート嚢胞や癒着部分を除去した後、病巣を焼き切ります。
例え明らかな内膜症の所見がなくても、内膜症のごく初期である可能性もあるため、痛みに対してピルや黄体ホルモンによる治療を開始しておいた方がいいでしょう。 ここでは初診以降の主な診断手順に関してご紹介します。
2手術療法 保存か臓器摘出となるか妊娠の希望等を相談した上で、チョコレート嚢胞等の病巣部の確定診断がある場合には手術療法を選択します。
膨大していたり等の子宮内膜の状態によってはMRI検査も併用します。
痛みに対してはまず、鎮痛剤を使用します。
子宮内膜移植説 子宮内膜移植説が最も一般的な仮説として挙げられています。
プロゲステロンには子宮内膜の増殖を抑える働きがあります。 では正常な細胞が増殖する場合も多いのですが、「異型がある」というケースはより悪い「前状態」ということができます。
・近親者に子宮内膜症の家族歴がある方 ・月経回数が多くなる素因がある方 (高齢出産や未経産の方、早い初経、遅い初経を迎えた方、月経周期が短い方、月経期間が長い方等) 子宮内膜症ができる部位と診断名称 子宮内膜症は腹膜や子宮筋層内、卵巣、ダグラス窩(子宮と直腸の間のくぼみ)、仙骨子宮靭帯(子宮を後ろから支える靭帯)、卵管や膀胱子宮窩(子宮と膀胱の間のくぼみ)等にできやすいと言われます。
血液検査 月経時の出血が多い場合や動悸などの症状がある場合にはがないか血液検査を行う場合があります。
対症療法には使用中も妊娠可能な非ステロイド性抗炎症薬( NSAID )や漢方等用いられ、生理痛等に有効です。
内服 ボンゾール、ダイナゾール、バキサール、オイスロンなど 通常1回1~2カプセル、1日2~3回 利点: 内服なので負担が少ない、量を調節できる、他の薬剤に比べると更年期様症状が少ない 欠点: 副作用(体重増加、にきび、肝機能障害、血栓症など)が他の薬剤と比べて多少多い、服用中に不正出血することが多剤に比べて多い 注射 リュープリン、スプレキュア 通常月に1回、皮下注射 利点: 月に一度の注射なので通院が容易、定期投与で確実なエストロゲン抑制効果があり、最も治癒効果が期待できる、飲み忘れなどがない 欠点: 途中で量を調節できない、注射なので針を刺す負担がある、更年期様の症状が最も強く出やすい、性欲が減退しやすい、値段が高い 経鼻薬 スプレキュア、ナサニール、ブセレキュアなど 通常1回1~2噴霧を片鼻または両鼻へ、1日2~3回 利点: 内服ではないため胃を荒らさない、量を調節可能、副作用が比較的少ない(ただし更年期様の症状は内服より強い) 欠点: 鼻が悪いと使用できない(花粉症、風邪など)、使用時に咽頭へ流れるという不快感がある さて、各薬剤にも少し記載が出てきましたが、いずれの薬においてもエストロゲンレベルが低下することに起因する更年期様の症状が発生する可能性があります。 多くの場合、卵巣と卵管、腹膜や腸、子宮と癒着し、排卵した卵子が卵管に取り込まれにくくなり、またチョコレート嚢胞のある卵巣では慢性炎症により卵巣機能と卵質の低下を招きます。
10子宮腺筋症についてはを参照してください。
疼痛に放置せず早めに医師に診断を受けることをお勧めします。
そのた. さて、子宮内膜症が診断された場合の生殖医療はどのように行っていくでしょうか。
また、月経周期におけるホルモン量の変化はを参考にしてください ) 2.子宮内膜症の病態 さて、最初にお話ししましたように子宮内膜症というのは「子宮内腔以外の場所に子宮内膜が生育している病気」ですから、身体のどこかに子宮内膜が生育している場所があることになります。
ここにあげた治療方法、治療方針はあくまでも当院の指針であるため、治療されている施設で主治医の先生とよく相談なさって下さい。 上記のようなリスクがある方、35歳以上、特に閉経後の不正出血は注意すべき症状ですから、そのような症状ある場合は、躊躇せずに婦人科受診が必要です。
子宮内膜症の原因 現在,環境や遺伝によるもの、子宮内膜の変化したもの等様々な仮説が立てられておりますが、いずれも明らかな要因として解明されておりません。
経膣超音波検査 子宮内膜が厚くなっていないかを確認する検査です。
腹腔鏡でもチョコレート嚢胞を手術したり癒着を剥がしたりすることは可能ですが、やはり限界がありますから、最善策を考えてその場で開腹手術とした方が明かに良いケースは少なくはないのです。
今すぐチェック!~子宮内膜症の症状~• 当クリニックでは重症の子宮内膜症の患者様の診察時には直腸からの診察を行うこともあります。 大きなチョコレート嚢胞がある場合、採卵は難しかったり、採卵に伴う感染のリスクもありますが、リスク&ベネフィットをよく相談した上で治療方針を考えています。
子宮内膜症部分の細胞は子宮内膜部分同様にエストロゲンやプロゲステロン(黄体ホルモン)が生成されており、子宮内膜部分と同じ月経時に増殖する腺が確認できます。
大きなチョコレート嚢胞を持ったまま妊娠すると、妊娠して大きくなった子宮に押しつぶされて、チョコレート嚢胞が破裂する危険性があり、妊娠中でも緊急手術を行う必要があることもあるのです。
皆様のお申込み、お問合せお待ちしております!. 5今日の閲覧数:• 6477総閲覧数: 閲覧ランキング• 子宮内膜症の好発部位は、卵巣が50%、子宮と直腸の間のダグラス窩腹膜が40%、仙骨子宮靭帯が20%程度です。
腰痛だと思っていたつもりが子宮内膜症によるものであった…と言うことが無いように、適切な検査と治療を受けることが必要です。
産婦人科クリニックさくらでは、特に30〜40歳で、術後にAMHが低下することを発表しています。
この理由は、同時に多量に分泌されているプロゲステロンによるエストロゲン作用の抑制効果によるものと考えられ、これが子宮内膜症を悪化させない一つの要因であると考えられています。
妊娠を希望する場合には卵巣や卵管をできるだけ本来の形・位置関係に戻す必要があります。
リスク判定により、術後の抗がん剤治療(化学療法)や放射線治療などが行われます。 以上のスクリーニング検査の結果異型がある場合は、次に述べる「内膜全面掻爬」という検査が必要となります。 実際、妊娠・出産を経験すると子宮内膜症は悪化するどころかかなり病状が軽減することが知られていて、生理が止まっている間に自分の身体が治療しているものと考えられるのです。
子宮内膜症の主な症状は月経痛 子宮内膜症の主な症状は以下の通りです。
子宮を温存し妊孕能を維持して治療することを希望される方には、ホルモン剤を使って治療することも可能です。
肺や胸膜に子宮内膜症ができるのは、子宮内膜症全体の約2%程度ですので、頻度としては非常にまれな病気です。
子宮内膜症は卵管や卵巣、ダグラス窩、膀胱子宮窩などの子宮周囲の組織に最も良く見られますが、このような場所でも毎月子宮内膜の増殖と剥離出血が見られる、ということになるわけです。
子宮内膜症という病気は各個人でかなり病状が異なっているのが普通で、その治療としての手術方法も「このような手術をするのが正しい」という基準はないものと思って良く、したがって何を目的としてどういう手術法を選択するかという点について、事前に医師と良く相談しておくことは非常に大切なことなのです。
14そのため、子宮内膜症と診断された方には、未婚であったり、まだ赤ちゃんを望んでいないうちから、たとえ月経痛がなくても、将来の妊娠のためをすることを勧めています。 具体的には、下図のようなフローで治療がなされます。
薬物療法 薬物療法には、主に痛みを抑える為の対症療法と、子宮内膜症の進行を止めて病巣を萎縮させるホルモン療法に大別されます。
出血がかなり多くなれば、もちろん貧血を起こしてきますので、身体のだるさや息切れ、動悸、易疲労感などを自覚することになります。
一方、妊娠を希望せずに強い疼痛がある場合には、卵管、卵巣、子宮を取る方法を選ぶこともあります。