YouTube responded with an error: The request cannot be completed because you have exceeded your quota. 作曲はなんとベンチャーズで、原題が「Hokkaido Skies」(!)という、要するにカバー盤である(ですよね?書き下ろしじゃないと思う)。 1972年頃の音楽テープ用音源なのだが、まあ、好き放題にやっています。 音域が広くアップダウンも激しい曲なのに、音程は崩れないし、これほど奔放に泣きを多用しながら、滑舌は明瞭で声量も豊かなのだから。
オリジナル版のアレンジは川口真さんですが、これが素晴らしい。
ずっと後年になるとナベプロからも只の人気だけの歌手も出てきますが、奥村チヨは 私は大変な実力派だと思いますし、シャボン玉ホリデーが放送されていた時期までに デビューされた方は例外なくパワーを持った歌手ばかりでした。
なんといういい加減な男だと思わないで欲しい。
事実、アレンジも、この独特な歌唱を邪魔しないよう配慮されている。
別にベンチャーズも北海道をイメージして曲作ったわけじゃないだろうし(おそらく日本自体をイメージ)、どうせタイトル後付けだろうから(たぶん)、日本国内ならどこでも良かったんだろうけど。 だから皆ご贔屓だったのです。
7記載がないのに宮川先生と決めつけてはいけませんが、この作風はどう考えても 他の方ではないだろうな~と思います。 ただし、テンポは先述の諸作品とは異なり、ビートニックでは無くスローバラードである。
大人への脱皮という目的だったら、楽曲そのものをアダルティにすればいいわけだし。
「ごめんねジロー」もそうなんだけど、こんな息の長~いフレーズを歌い切るのは 並大抵の歌唱力ではないのではないかと昔から思っていました。
歌詞は「空」「湖」「野バラ」をモチーフにして、一人の女が北国を舞台に悲恋に浸る様子を描いている。
。 主題は純愛悲恋なのに、奥村の歌唱は主題とは逆座標に官能的なのが見所。
今聴いても、当時としても、この歌の異様な程のゆったりペースが心地よいのです。
しかし、それでもなお、奥村バージョンは絶対に必聴です。
ベンチャーズ歌謡でバラードとは珍しいが、旋律自体は音域が広いうえに、音程のアップダウンが激しく、Bメロでのいきなりハイキーで盛り上げるくだり等、「やはりギタリストが作ったメロディだな」という雰囲気は漂う。
この天国的冗長さの雰囲気にどっぷり浸るとあくせくする世の中があほらしい。 鳴りを潜めた流行歌手が再び前線に返り咲く場合、往々にして代表曲とは違ったイメージでカムバックすることが多いが、奥村もご多聞に洩れず、この「北国の~」は「ごめんネ~」とは全く異なる作風である。
主題からすれば、普通に歌ったほうが理に適ってるハズなのに、何故にこんな調子で最後まで押し通すのかが不思議である。
こういうのもありかな、これはこれでいい、と許容出来るからなのです。
この違いがあるから、これはこれとして楽しめます。
その中でも、この曲は大のお気に入りなのです。 当時人気沸騰のザ・ベンチャーズの作曲ということでも有名になった歌です。 曲調もベンチャーズ歌謡の例に違わず、ドメスティックな歌謡曲調で、カバー盤であるにもかかわらず、オリジナルだった「ごめんネ~」以上に歌謡曲っぽい旋律。
CDの時代になって、このような埋もれた作品が再び聴けるようになるのはご同慶の 至りでありまして、こんな嬉しいことがもっと起きないかと更に欲深くなります。
奥村オリジナルは北海道の広大な地平線が360度に展開するような伸び伸び感が、 恋人を失った哀しみをその自然が癒してくれるという感覚があって泣けるのですが、 ピーナッツのはもうマカロニ・ウエスタン風に感じられて、同じ北国でも外国旅行へ 行ってしまって北欧あたりで恋人のことを思い出しているような感覚です。
ベンチャーズ歌謡は名曲揃いだが、いずれもビートに頼った曲作りをしている中、コレはビートに頼らずともメロディ自体が素晴らしく、白眉の出来だと思う。
イントロこそスリリングでインパクト大だが、ベンチャーズ歌謡とはいえ、エレキギターは前奏・間奏でソロがある程度で、あとはほとんどフィーチャーされてないし、ストリングス・キーボード類、リズムセクション等、いずれも必要最低限で、特に趣向は凝らしていない。
ベンチャーズブランドに目くらましされてしまうが、魅力の本質は優れたメロディラインと、独特の歌唱である。 深い意味は無いけど、曲が短くストーリー展開もしづらいだろうから、まぁこんなモンだろう。
それにしても、一体コレのどこが北海道なんだろう? 大らかな譜割が北海道の雄大さとシンクロしなくも無いけど・・・ 60年代の北海道って、こんなに物悲しいイメージだったのかなぁ?他にも「霧の摩周湖」とかあったし。
そう大した思い入れでもないですが、私は実は隠れ奥村チヨファンでもありまして、 当然のようにこのレコードも持っていますし、CDも買っております。
そんな思いでしたが、いざ、聴いてみると、これも結構いけるんですよね。