まだ全ての詳細が明らかにされたわけではありませんが、今回の決算発表の中からNTTグループの移動通信事業、そして5Gを中心とした今後の戦略が一部読み取れますので、少し詳しく書いていこうと思います。
7B(約1,700億円)を超える非常に大きな収益を生み出しているのがExpediaという会社です。
3兆円でドコモの一般投資家株式を買い取るこのM&A取引がいかに巨大かは、2006年に世間を驚かせたソフトバンクのボーダフォン買収金額(2兆円)の2倍であることからも明らかです。
pdf NTT グループの体制は、この図にあるように一番上から、 ・移動通信事業 ・地域通信事業 ・長距離・国際通信事業 ・データ通信事業 という風に分かれています。
菅首相の携帯料金引き下げ方針、5G普及のための設備投資も必要で、移動通信事業の利益水準はさらに下がると予想され株価の先行き見通しは決して明るくありません。
5Gは4Gに比べて周波数が高いため、多くの基地局を設置しなければならない。 市場の競争と多様性を保つためにもNTTグループ、さらに言えば固定通信インフラのあり方について、もっと積極的な議論があってもよいのではないでしょうか。
11今後、NTTグループの中でドコモはどのような立ち位置となっていくのか。
pdf こちらのスライドは、NTT グループの事業構造の転換を表しています。
さらに1999年には固定通信事業を3社に分離・分割している その結果、KDDIの前身の1つとなる第二電電や、ソフトバンクの実質的な前身に当たる日本テレコムなどの新しい通信事業者が台頭。
一方で、元々ドコモはNTTグループの連結子会社なのだから100%に持分を増やすことにどういう目的があり、なぜそのコストを支払う必要があるのか、と疑問に感じる人もいるでしょう。
では、この度TOBが完了した移動通信事業であるNTTドコモの決算もおさらいしておきましょう。 。 その内、移動通信事業(NTTドコモ)とデータ通信事業(NTTデータ)はNTTが過半数株式を保有する上場子会社、それ以外はNTT100%保有の非上場子会社です。
19実はそこに大きく影響しているのがNTT東西の存在です。 日本電信電話 NTT は2020年9月29日、子会社のNTTドコモの株式をTOB 株式公開買い付け で取得し、完全子会社化することを発表した。
今回の完全子会社化に関して、NTTの代表取締役社長である澤田純氏はあくまでNTTドコモの競争力強化が目的であり、菅政権が求める料金引き下げが直接的な理由ではないという。
この図では NTTドコモの議決権比率が66. そのまま放置すると、「親会社を安く手に入れて価値の高い子会社を支配できる」ということになってしまい、資本政策上危険です。
サイバー創研の調査において、5G規格特許の保有シェアでNTTドコモは9・5%で6位につけ、1位サムスン(11・9%)、2位クァルコム(11・6%)、3位ファーウェイ(11・3%)、4位ZTE(10・9%)、5位ノキア(9・7%)と拮抗している。
NTTコミュニケーションズやNTTデータといった、他のグループ企業と比べ、法人分野には相対的に弱い。 さらにドコモとコムの設備の効率化も進め、移動固定融合型のネットワーク構築を推進したいとしている。
4マーケットプレイスモデルのため、ネットワーク外部性が働きやすく、一旦マーケットシェアを取ると崩れにくいモデルになっています。
これに対して澤田氏は「ドコモのシェアは40%で、他社は20~30%。
菅首相の携帯料金引き下げ方針、5G普及のための設備投資も必要で、移動通信事業の利益水準はさらに下がると予想され株価の先行き見通しは決して明るくありません。
NTTドコモの吉澤和弘社長は「下げる努力をしないといけないと思う」と述べたが、実態とは大きく異なるという。
かつてラジオのニッポン放送がフジテレビの親会社となっている状況で、ライブドアがニッポン放送の過半数に迫る株式を取得して大騒ぎになりました。 そんなNTTがグループの再結集、すなわち「大NTT」の復権を遂げるためには、時の政権と旧郵政省の流れをくむ総務省との「折衝」は必要悪でした。
18例えばNTT東西が携帯各社に卸す光ファイバーの料金を、共通の条件の下で大幅につり上げた場合、NTTドコモもKDDIもソフトバンクも楽天モバイルも、全ての会社が赤字となって経営が成り立たなくなるかもしれません。
pdf 今回の決算における、NTTグループ全体としての営業収益と営業利益の比較を見てみると、営業収益に関しては長距離・国際通信事業で大きな減少が目立つ一方で、営業利益に関しては移動通信事業と長距離・国際通信事業、そしてデータ通信事業で大きく増加しています。
その理由は一言でいうと、「利益相反」です。
2020年6月に代表取締役副社長に就任した井伊基之氏が社長となる。
さらに20年を経た節目の2020年、今回のドコモ非上場化は、自由でグローバルな資本市場に依拠して各子会社が独自に資金調達し競争力を高めるやり方から、持ち株会社NTTに資金調達を一元化し国と銀行に資金依存する形への方向転換ととらえることができます。 すなわち、新規に多くの基地局を置くスペースを確保する必要があり、これがなかなか進まない一因となっている。 そのため利用者は他のサービスを使う必要がなくなるので顧客が流出しにくくなるというモデルです。
12NTTが民営化し株式上場したのは戦後日本の経済成長のピークといえる1986年でした。
NTT出身の社員だけでは独創的で革新的なサービスを作れないと自認していたことから、当時、雑誌編集長だった松永真理氏やベンチャー企業で副社長を務めていた夏野剛氏など外部の人間を集めたことで、99年には「iモード」が生まれた。
pdf こちらはドコモの完全子会社化発表の際に利用されたスライドの一部ですが、ドコモを完全子会社化することで取り組む内容の一つ目に、法人営業力の強化というのが挙げられています。
日本のオンライントラベル業界では、「楽天トラベル」やリクルートの「じゃらん」が大手になるかと思いますが、この2社ともセグメント情報を詳細に公開していないため、今回は海外の大手オンライントラベル会社の決算を詳しく読み込んでみたいと思います。