署名した155社の時価総額は2兆4000億米ドルを超え、従業員数は500 万人以上に達する。
10注目すべき点は、単に環境のために経済活動を規制するという発想ではなく、 環境対策をすることで、地域の気候変動や感染症などへの耐久性を高め、持続可能でより質の高い経済発展を目指すとしていることです。 ハイシーズン開始に間に合うタイミングは旅行業者にも消費者にも朗報だが、各国の事情の違いで足並みは揃っていない。
どうすれば実現できるのでしょうか? 松下:残念ながら、日本政府の気候変動対策は、国際社会からあまり評価されていません。
OECD環境局、国連地球サミット(UNCED)事務局(上級環境計画官)勤務。
環境行政、特に地球環境・国際協力に長く関わり、国連気候変動枠組み条約や京都議定書の交渉に参画。
さらに昨年12月に発表されたSBTiのインパクト報告書によると、現在、SBTiの枠組みの中で二酸化炭素の排出量削減に取り組む数百社のうち、わずか285社の事業活動から年間7億5200万トン以上のCO2を排出している。
8せっかく巨額のお金を投じるなら、未来世代のために役立つことに先行投資したいと考える人は少なくないはず。
残念ながら、現時点の日本では、この「グリーン・リカバリー」は経済政策の柱として位置付けられておらず、そのための施策も明確にされていません。
「グリーンリカバリー(緑の復興)」や「ビルドバック・ベター(より良い復興)」などと呼ばれるものである。
私たちに悲劇と挑戦をもたらす一方で、コロナが好機を与えてくれたと捉える向きもあり、ポストコロナ時代は、自然に配慮した経済・社会にしようという動きも活発化してきた。
この夏は、九州地方をはじめとして各地で温暖化型の豪雨による激甚災害が相次ぎ、気候危機を食い止めることは待ったなしです。 委託事業者に多額の経費が渡るなど、すでに指摘されているさまざまな問題を抜きにしても、ただコロナ前の状態に戻ることを目指すだけで良いのか? いま欧州を中心に、環境を軸としてコロナ後の経済復興をめざす「グリーンリカバリー」という流れが生まれている。
16さらに、今年4月からは一定規模以上の太陽光発電が国の環境アセスメントの審査対象になり、この案件も5月に適用されることが決まりました。
0%まで引き上げる。
これらの要因が解決されなければ、新たな感染症は引き続き発生し続ける」と発表している。
この中で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が引き起こした危機によって、気候変動対策やサステナビリティへの取り組みが犠牲になり得るとの危機感を表した。
脱炭素社会 への目標達成に向け、段階的に炭素価格が上昇することにより、技術革新や低炭素インフラの開発が促進され、ゼロ炭素ないし低炭素の財やサービスへの移行が早まる。
これは「生物の多様性に関する条約」を通し、来年の生物多様性条約第15回締約国会議 COP15 で、向こう10年間にわたる戦略に正式に組み込まれる運びとなっている。
しかし、欧州の中でさえも、環境にネガティブな影響をもたらす業界(航空業界が代表的だが)に対して信用保証や補助金を出すような動きがあり、サステナビリティの実現に向けた国際協調の枠組みの足並みを乱しかねない。
本レポートは、2050年までにカーボン・ニュートラルを実現するための、2030年までのロードマップを示すものである。
陸と海の30%を保護し、経済成長を WEF同様、グリーン・リカバリーの実践を勧める報告書が、「プロテクティング30%オブ・ザ・プラネット・フォー・ネイチャー:コスツ・ベネフィッツ・アンド・エコノミック・インプリケーションズ」だ。 その手立てを考え、実現するのが「グリーン・リカバリー」なのです。
INDEX• 残念ながら2020年末時点で、これら17の目標はいずれも達成できていません。
今回は、EUのグリーンリカバリー(脱炭素社会への移行とコロナ禍からの経済復興の両立)を資金と運用基準の両面から裏付ける欧州復興基金に焦点を当てたい。
バレアレス諸島にとってドイツは最大の市場で、コロナ感染が同じような高水準で制御されていることからドイツが選ばれた。
この決議案は、再エネ関連インフラへの投資を大幅に拡大し、化石燃料に依存する経済社会システムの転換を目指したもので、格差や貧困などの社会問題とも連繫させている。
現時点では、コンセプトや理念に関する議論が多いものの、復興の計画や予算についての検討が加速するにつれ、グリーンリカバリーについても議論が具体化していくと予想される。 例えば、国際通貨基金(IMF)は、4月に「復興のグリーン化」と題するメモを公表し、取り得る政策措置の一般的なリストを示している。
そのため経済復興策の内容が極めて重要となる。
今後は、グローバル化については一定の歯止めも必要となってくるかもしれません。
新たな感染症拡大を発生させないために「新しく作り直す」 Q:コロナ後の社会で、なぜ「グリーンリカバリー」の考え方が重要なのでしょうか? 松下:2000年代以降だけでも、SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)、そして新型コロナウイルスと、3度も感染症が世界に広がっています。
3兆ドル(約1600兆円!)というGND案も、15年かけて収支のバランスをとるものになっている。
それは〝グリーン成長(Green Growth)〟であり、数年前からは 〝グリーン・ニューディール(Green New Deal)〟が研究者や政治家によく使われている。
WWFのNew Deal for Nature and People WWFはこうした取り組みが世界規模で達成できるように、各国に対し、「自然と人間のための新しい指針(New Deal for Nature and People)」を実現することを求めています。
日本で導入している炭素税は、CO2排出量1トン当たりの税額が289円だ。
一方英国では、6月23日に中間報告がジョンソン首相に提出された。
今後、日本でも グリーンリカバリーを意識した政策が打ち出されることに期待したいと思います。 グリーンリカバリーの考え方や、その具体化に向けた理論的支柱ともいえるドーナツ経済学は、新型コロナからの再生、さらにはその先の持続可能な世界の都市政策に先んずる形で、環境・経済・社会のバランスを保った政策となる可能性を秘めている。 現在、外国メディアで日常的に海外の観光・旅行業界事情に接し、時宜に応じたテーマで執筆している。
3ところが新型コロナウイルスそのものについては、まだまだ科学的に未知なことも多い。 また、これらを実現するには莫大な資金が必要とされるほか、これまでの産業構造やライフスタイルにも、変化が求められるため、達成にはさまざまな困難が伴います。
過去の世界経済危機(第1次・第2次オイルショック、ソ連邦崩壊、アジア金融危機、リーマンショック)後に温室効果ガス排出量が減少したが、その後すぐに戻っている。
しかし、そのような環境改善は一時的で、パンデミック収束後に経済活動が元に戻ると、汚染物質や温室効果ガスの排出もリバウンドすることが過去の経験から明らかとなっている。
また、復興のための公的な投資は環境配慮を妨げるべきではないと記された。
現在、将来のグローバルスタンダードになる基準をEUが作成しています。
今回の声明は、各国政府が新型コロナウイルスのパンデミックによる影響から経済を回復させるために、数兆ドルにもおよぶ景気刺激策をどう振り分け、新たな政策や戦略を実行するか決めようとしている最中に発表された。
そうした中で、地域住民も土地の価値を再認識し、地域の観光の独自性が高まり、地域社会そのものが活性化していくとが考えられます。
日本版グリーンディールの第一歩 「石炭火力をやめる」 Q:CO2対策という点では、政府は国内で石炭火力発電所を多く利用し、新設も進めています。
日本政府はパリ協定に基づく温室効果ガス削減目標の強化(2030年までに40〜45パーセント削減、2050年までに炭素中立)、国内での石炭火力新設中止、海外の石炭火力に対する公的資金による支援の停止、再生可能エネルギー普及の加速を行うべきと考える。