こう見ると、原子力の恩恵がよくわかります。 環境負荷の低減については、一部の電力会社は、再エネ電源の開発やCO2クレジット購入等の追加コストをかけてでも、消費者の趣味・嗜好に沿うように商品性を工夫し、その智恵で競いあっています。 よって現在は「FIT(再エネ)」という属性のみに基づき取引がおこなわれており、電源の種類や産地などの属性情報を含めることを目的とはしていない。
14すると、本来は 賦課金として徴収されていた回避可能費用の原資を、環境価値が担ってくれるようになります。
なお、この5億kWh以上販売している大規模小売の事業者は現在のところ以下の61社です(20年度) では次にこの審議会での議論を見てみたいと思います。
石炭や石油、天然ガスのような 「化石燃料」を使うと、二酸化炭素が発生して地球温暖化が進んでしまうことになります。
求められる「非化石価値」調達方法の多様化 エネルギー供給構造高度化法では、年間販売電力量が5億kWh以上の小売電気事業者に対し、供給する電気の非化石電源比率を2030年度に44%以上にすることを求めている。
非化石証書とは、この3つの価値を顕在化し証書化したものだ。 加えて、全小売に課すわけではなく、ある程度大きな電力販売量を持つ小売(5億kWh以上)を対象にしていることもわかります。
12020年度に初めて中間目標が設定された。
「見通し」では2,130億~2,343億kWhを発電することになっていますが、「計画」では364億kWhしか見込めていません。
非化石価値証書が持つ環境価値の整理 非化石価値取引市場で取引されるには、以下の3つの価値を有します。
FITは再エネ電源を建設したとき、その電力を政府が決めた単価で全て買い取ります、という制度です。
国が指定する認定機関から設備認定を取得したうえで、発電電力量の認定を受け、発電事業者が発行するという流れになっています。 10kW以下の太陽光は10年のため、FIT期間が終了した「卒FIT」電源が存在するのですが、こうした電源は非化石価値が発電事業者に戻ってきます。 このような状況を踏まえ、平成29年2月、非化石価値を顕在化し、取引を可能とすることで、小売電気事業者の非化石電源調達目標の達成を後押しするとともに、需要家にとっての選択肢を拡大しつつ、FIT制度による国民負担の軽減に資する、新たな市場である非化石価値取引市場を創設されることになりました。
この議論を行っているのが、「総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力・ガス基本政策小委員会 制度検討作業部会」になります。
非化石証書の価格推移 コモディティ 電力市場 ガス市場 経済動向 市場データ 費目データ 環境価値 非化石証書の価格推移 非化石証書は、非化石電源(再エネ、原子力)からの電気の持つ「非化石価値」を証書化したものです。
さらに、証書の発行者から購入者までを追跡できるシステムを構築して、発電事業者・小売電気事業者・電力利用者が公平に自然エネルギーの電力を取引できることが望ましいからです。
非化石価値取引市場というからには、FIT電力・非FIT電力どちらの非化石価値も市場取引の対象とすべきところです。
またこのケースでは、「再エネ証書」を活用しCO 2排出係数を下げた電力を提供するものも考えられる。 FIT非化石証書(再エネ指定)、非FIT非化石証書(再エネ指定) 非FIT非化石証書(指定なし) 【最近の取引状況と主な課題】• 今回は非化石価値取引市場の問題を取り上げます。 例えば水力発電所の環境価値を特定の顧客に提供するものや、非FITの再エネ発電所を建設・活用するなどだ。
20また価格については1. 平成30年5月の初回オークションにて購入される非化石証書は平成29年度のメニュー別排出係数の算定に活用されますが、平成29年度に実質再エネ・CO2フリーの電気を販売していた小売事業者は限定的であり、非化石証書の購入量も限定的になる可能性があります。 非化石価値取引市場のイメージ 非化石価値を顕在化するに当たり、実電気と分離された非化石価値に価格がつくことによって確実に非化石価値の顕在化を実現できる点などに鑑み、非化石価値を証書化し、実電気とは分けて取引します。
また上述した通り、RE100の観点から見ると、非化石証書でRE100対応であるのはトラッキング付きのもののみだ。
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小売電気事業者の高度化法達成を後押しするとともに需要家の選択肢を拡大します。
図3.再エネ証書の性質による類型 出所:制度検討作業部会 「電源証明型」の代表例が、欧州のGO(Guarantee of Origin)や北米のREC(Renewable Energy Certificate)といった再エネ価値取引制度である。
2022年度に本格実施を目指すとされているが、試行と本格の違いは不明である。
この課題への解決策が新しい市場を創設し、市場取引を分けるという案である。
売り手はFITの負担金調整機関である低炭素投資促進機構(GIO)で、買い手は小売電気事業者です。
元々、小売電気事業者の高度化法における目標達成手段として、非化石電源が有する環境価値を顕在化させたものである。 そのため国民全体でみても、賦課金の負担が減るのです。
【注記3】類似するJクレジットの入札価格推移は、0. トラッキングできる情報として、発電設備の区分や所在地などを証明書に記載して小売電気事業に通知する方法です。
制度検討作業部会では、国際的な証書制度との整合性を取る観点から、将来的には「電源証明型」を目指す方針が示され、委員の同意が得られた。
このためFIT証書については2019年からトラッキングの実証を開始したものの、トラッキング付き証書の利用はわずかにとどまっている(2020年11月オークションのFIT証書売り入札量498億kWhに対してトラッキング可能量は約2%)。