やはり 俺 の 青春 ラブコメ は まちがっ て いる ネタバレ。 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (6.5) (ガガガ文庫)

【ネタバレあり】やはり俺の青春ラブコメはまちがっている13巻を読んだ感想│り〜すねっと

やはり 俺 の 青春 ラブコメ は まちがっ て いる ネタバレ

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 12巻、あらすじ バレンタインデーのイベント、水族館での雪の日を経て、自分たちが踏み出すべき一歩を定める八幡たち。 そんな奉仕部に、ある大きな依頼が持ち込まれる。 その依頼に対して、雪乃が決意とともに出した答えとは……。 時間の流れがいつか自分たちを大人にするのかもしれない、出会いと別れを繰り返して人は成長するのかもしれない。 それぞれの思いを胸依抱えながら、八幡、雪乃、結衣が選ぶ「答え」とは。 新たなる青春群像小説、物語は最終章へ。 12巻裏表紙より引用 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 11巻からの流れ 11巻のラストではゆきのん、ガハマさんと一緒に八幡は水族館へ行きます。 そこで偽りに満ちた関係を楽しんでいると、雪乃が一言切り出します。 それが「奉仕部に私から依頼をしたい」ということ。 9巻の修学旅行以来、壊れたり治ったり、でもやっぱり綻びが見えていた奉仕部の関係。 まさに12巻はそこからの続きで、冒頭はゆきのんのお願いから始まります。 スポンサーリンク 雪ノ下雪乃のお願い 雪ノ下雪乃。 彼女は完全にこの物語のキーを握る存在であり、彼女の問題が解決されずして奉仕部の問題は解決され得ません。 その彼女が直々に、しかも奉仕部にお願いをしてきました。 12巻の冒頭では、まず直接その願いに踏み込むことはなく、三人で今までの自分たちの軌跡を語り合います。 林間学校に行ったこと、学園祭をやったこと。 秋の修学旅行に、冬のクリスマスパーティー。 自分たちが関わり、そして関係を壊すきっかけになったことにも、少しふれながら、とりとめもなく会話をします。 そして、八幡が徐に「お前の話を聞いていいか?」と切り出し、雪乃の独白が始まります。 雪乃には実は夢がありました。 それは「父の仕事を自分が継ぎたい」ということ。 雪ノ下家では、 既に雪ノ下陽乃がそのポジションに収まっています。 父の仕事を継ぐのは陽乃で、それは母によって既に決められた決定事項です。 曲げることは能わない、絶対の事項。 それが母の決定であり、意思となっているのが雪ノ下家。 だから雪乃は今までずっと諦めていたそうです。 父の後を継ぐことを。 絶対なる存在の決定が頭上には常にあったから。 でも、 やっぱり諦めきれなかった。 どうしても継いでみたいという思いが消せず、それが自分の本当の想いなのだと自覚しました。 そして、 雪乃は母にその思いを伝えることを決意します。 そして雪乃のお願いとは、 それを二人には見守ってもらう(自分一人でやり遂げるのを見届けて欲しい)ということでした。 まぁぶっちゃけ僕らの家庭ならそんな難しいことじゃありません。 「お母さん、僕東京の私立行きたい!」とか「親父の後を継ぎたい!」とかってすぐ言えるじゃないですか? でも、この一家はそうじゃない。 静かなる絶対君主である母親が凄すぎて、雪乃は逆らえていなかったわけです。 でも、いわば今回は一種の反逆をすると決めました。 恐らくそれは雪乃にとってとてつもない決断。 正直「おーがんばれよ」ぐらいで返してしまいそうですが、本当に重い決断だったのでしょう。 その願いに賛同する奉仕部。 そうして出てくる雪ノ下陽乃 奉仕部の面々がその願いを断る訳もなく、当然承諾。 手始めに、陽乃が待つマンション(雪乃の部屋)へと向かいます。 そこで出迎えてくれたのは酒に酔った雪ノ下陽乃。 いつもの魔王みたいな雰囲気ではなく、酒の力で少し雰囲気が軽くなっている様子。 雪乃が聞いてほしい話があると言って切り出すと、「……ああ、そっちか。 私が聞きたい話じゃなさそうだね」と落胆しながらも聞く姿勢には入ります。 恐らく本当に聞きたかった話というのは奉仕部の三人の関係について。 この、 どうしようもない三人の関係(後述)についての雪乃の考えを聞きたかったのでしょう。 ちなみに結衣のみがこの意味をしっかり把握していたという様子でした。 そしてそれを陽乃もわかっていた様子。 とにかく雪乃が自分の思いを話すと、陽乃は「応援するよ」と軽い様子。 妹の決断を尊重しない姉はいない、ということですが、なんとなく私は腑に落ちず。 とにかく話はそれで終わり、部屋に泊まる結衣と雪乃を残して、陽乃と八幡は外に出ます。 雪乃はどうやら実家に帰るらしく、結衣はその手伝いをするために泊まるそうです。 お酒を買いに行く陽乃も雪乃の部屋を使うらしいですが、八幡と二人で買い物へ。 そこで 男と二人で酒を飲んでいたようなことを仄めかす陽乃ですが、それよりも気になるのが八幡に言った、 「 君は酔えないよ」 とうセリフ。 陽乃はいくらお酒を飲んでも、 常に自分の後ろには冷静な自分がいて、常に冷めて周りを俯瞰してしまうのだそう。 飲みすぎて吐くことはあるみたいなので、 つまり体は酔えても心が酔えないということでしょう。 て、哲学ぅ!!! そして、八幡もそのタイプだと陽乃は言います。 本人も、それを何となく自覚しているそう。 酒を飲むと心も体も十二分に酔えるアルコール中毒者な私なので納得はできませんが、推測と理解くらいはできます。 要するにアルコールを飲んでも心から楽しめないということ。 その状態に彼と彼女はなっているということなんでしょうね。 ちなみにですが、雪ノ下陽乃が酔えるようになるには、多分心の底から楽しいと思える体験をしないとダメなんでしょうね。 人間が満足できるか否かにはたった一つの要素だけが相関しています。 それは 楽しめるかどうか。 おそらく、 陽乃は何も楽しめない女性なんでしょう。 本物だのなんだのって小難しく言ってますが、人間、満足するために必要なことはたった一つです。 楽しめれば、人間なんだって満足できるものです。 彼女に足りないのは本物だのなんだのじゃなくて、満足感。 そしてそれの大本となる喜びの感情なんでしょう。 と、稚拙な推測をしております。 スポンサーリンク 迫りくる小町の受験 季節は冬。 小町の受験の季節です。 下手をすると小町以上に緊張している八幡ですが、もう一人、自分の年下の家族の受験を見守っている方がいます。 その名は……えっと、川……川本? とにかく川なんとかさんです。 その川なんとかさんと、その妹の川崎京華がいるカフェの前を偶然通りかかり、八幡が少し会話をします。 小町も加わり……的なのが間に挟まります。 正直ほのぼの。 雪乃の選択。 一人でやり遂げる「プロム」 プロムとはプロムナード(舞踏会)の略称。 主にアメリカやカナダなどの北アメリカで行われる高校の卒業パーティーのことです。 参加者は希望制度。 だいたい4〜6月にあります。 アメリカなどでは定期的にダンスパーティーは開かれますがプロムはその中でも最も特別な学校行事!会場もいつもより一層豪華なことはもちろん、参加者も普段のダンスパーティーよりもドレスアップやメイクに気合いを入れます。 プロムは主に高校の行事ですが、大学で開催されることも。 NEVERまとめより引用 つまりは小規模な舞踏会。 それがプロムナード。 それをやりたい!と生徒会のいろはすから相談を受けます。 ……まーたなんか火種持ってきたよいろはす。 絶対こんなの碌なことにならんだろ。 しかもそれを二つ返事で受け入れたのはなんと雪ノ下雪乃。 加えて奉仕部の二人には手伝わないでほしいという注文までついています。 ……絶対にろくなことにならねぇwwwwwwwwwww 間違いなく問題が起こります。 例えばはるのんとかはるのんとかはるのんとか。 でも、途中までは全然問題なく進んでいきました。 成功したプロム宣伝と、小町の合格 男装した雪乃がお姫様に扮したいろはすをエスコートするという催しで、プロムの宣伝をした雪乃。 他にも戸部たちの協力を仰いで盛り上げたそれは、大成功に終わり、非常にいいスタートを切ります。 また、 小町も高校を合格し、来年には総武高校の一員となることが決定しました。 おめでたい!!おめでとう、小町!!!!! あと大志もだそうです。 おめっと。 ここまで順風満帆。 何の問題もなし。 でもなぁ。 問題が起こらないわけないんだよなぁ。 雪ノ下母の襲来 プロムの開催が順調に進んでいたところ、 ままのんが襲来します。 内容はプロムの見直し、もしくは中止。 どうやら OB層あたりの頭の固い阿呆な輩(しかも相当高い位置の人)から、反対が入りままのんが直談判しにやってきます。 ままのんが通されたのは 応接室。 応接室に通すということは相当に重大な対応を学校がしているということです。 ままのんの主張(プロムを辞めるべきとの言)に固まる雪ノ下。 良い返しはしますが、残念ながら通用しません。 いろはすも毅然として言い返しますが、ままのんは理屈が通じないタイプ。 理詰めでくる相手には冷静で柔和な感情論で、感情論でくる相手には秦の通った理詰めで対応して、決して自分の芯を曲げないタイプの人間です。 ややこしいっていうか面倒過ぎる相手。 それがままのんの正体でした。 絶対に自分を曲げない、柔和ながら鋼の女。 それがままのん。 これは手ごわいぞ……。 これに勝てる相手は 恐らく真正の馬鹿か、本当の天才とかそのあたりぐらいでしょうか。 いや、年下で権力で負けている段階ではそのどちらでも勝てないかもしれません。 奉仕部の「共依存」 嵐のようなままのんが去ると、陽乃と八幡の一対一のお話し合いに。 陽乃曰く「 八幡がここで手を出すのは雪乃のためにならない。 あの子が成長しようとしている目を積もうとしている行為」とのこと。 初めて雪乃が成長しようとしているのに、その成長を妨げる行為だと、そう言うのです。 そして、八幡、雪乃、結衣の関係性について、具体的に陽乃は指摘します。 三人の関係は友達でも仲間でもない。 それはもっと醜い「共依存」である、と。 雪乃が確かに八幡に依存している感じの描写はありました。 でも、実は八幡も雪乃に依存していた。 雪乃に頼られることに快感を覚えていたんじゃない?と陽乃に問われ、八幡は固まります。 雪乃は八幡に、八幡は雪乃に、結衣は雪乃に依存していると、そう言われたのです。 ただ、印象としてはそこまで響いていなさそうな感じ。 共依存であることは気が付いています。 でも、思ったより言われてぐらっと来ていませんでした。 多分、八幡も気が付いていたのでしょう。 そして…… プロムの中止決定。 そして「約束したから」 ついに、プロムが中止に追い込まれます。 中止になるかどうかは、正直ままのんの襲撃の段階でも未定であり、対抗のしようもあったのでしょうが、 八幡が知らない間にいつの間にか中止決定に追い込まれていました。 それは、当の雪乃が中止決定になったことを八幡に言われることを口止めしていましたせいであり、それが理由で八幡に伝わっていなかったのです。 それでも、八幡は手伝おうとします。 そんな八幡に平塚先生は問いかけます。 なぜ、助けるんだ?と。 言葉にするまで待つからと、言葉を促します。 「言葉にしてくれ」と。 そんな八幡が回答は 「……いつか、助けるって約束したから」 原作9巻のディズニーで、二人きりでアトラクションに乗ったときに雪ノ下が言った言葉を覚えていたわけです。 二人でアトラクションに乗り、落下する際に雪乃が八幡に言った一言。 「いつか、私を助けてね」 これに対する回答が、平塚女史への回答と相成りました。 八幡らしくもない、ロジックもなにもない、ただの口約束に基づく感情論。 根拠も証拠も何もない、当事者二人の間でしか成り立たない不安定で見えないそんな不確かなものに基づいて、八幡は行動するというのです。 でも、 平塚先生は「それでいい」と満足げにうなづきます。 そして、結衣の前で雪乃を助けるために雪乃の元へと旅立つ八幡。 果たして、結衣はその姿をみて泣いていました。 スポンサーリンク 由比ヶ浜結衣の気持ち 由比ヶ浜結衣は、雪乃の気持に当然気が付いていました。 八幡は、自分にとってのヒーローでした。 自分が可愛そうなこになれば、絶対に八幡は助けてくれます。 でも、結衣はもう助けてもらった。 だから、結衣にとって八幡はもうヒーローではないのです。 「いつか」誰かが助けてくれる、そんな「いつか」を八幡が助けてくれて、もうその「いつか」は終わってしまった。 八幡は、ヒーローじゃなくなってしまいました。 でも、代わりにヒーローとしてじゃなくてもいいから、近くにいて欲しかったようです。 友達でもいいから、恋人としてじゃなくてもいいから、そばに。 そう思っていました。 多分、 結衣は本物なんて欲しくなかったんでしょう。 本物じゃなくて、偽りの関係でもいいから、三人のあの関係のまま過ごしていたかったんでしょう。 雪ノ下に依存していたのも、それなんでしょう。 もしかすると、 その関係を保つために雪乃に依存する形で邪魔をしていたとも解釈できてしまいますね。 複雑な乙女心! まとめ 2年まっただけあったかな?という内容ではあったかなぁ。 ちょっと内容薄かったかもしれないですが、 11巻のあの飛んでもない内容の薄さが頭をよぎっていたので、12巻は満足できました。 実質12巻は結衣の物語であることが面白かった。 拍子は雪乃だし、ままのんが目立ってましたが、 実は結衣がキーキャラクター。 結衣の独白で、紐解けるものがあったというかなんというか。 この巻は結衣の巻。 そう思わせる最後の独白でした。 ちなみにラスボスはままのん……じゃなくて、 多分はるのんだと予測。 ままのんはなんだかんださらっと倒しそう。 さらっとではないけど、八幡が何とかするでしょう。 そして何とかした先に立ち塞がるのが陽乃……。 そんな構図が見えてきますね。 彼女を楽しませる何か、納得させる何かを八幡は提示できるのでしょうか。 楽しみです。 さて、今回は俺ガイルの12巻レビューでした。 いかがだったでしょうか? この作品クソ面白いので絶対買いましょう。 さて、それでは今回はこのあたりで失礼をば!.

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【ネタバレあり】やはり俺の青春ラブコメはまちがっている13巻を読んだ感想│り〜すねっと

やはり 俺 の 青春 ラブコメ は まちがっ て いる ネタバレ

今回は小説『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 14』を紹介します。 2019年11月19日にガガガ文庫より発売されました。 あらすじ まちがい続ける青春模様、シリーズ完結。 季節はまた春を迎えようとしていた。 同じ日々を繰り返しても、常に今日は新しい。 言葉にしなければ伝わらないのに、言葉では足りなくて。 いつだって出した答えはまちがっていて、取り返しがつかないほど歪んでしまった関係は、どうしようもない偽物で。 過ぎ去った季節と、これから来る新しい季節。 まちがい続ける物語が終わり……そしてきっとまだ青春は続いていく。 シリーズ完結巻。 『あやかしがたり』、『ガーリッシュナンバー』、『クオリディア・コード』など、人気ライトノベルに留まらず、アニメ脚本なども務める作家・渡航。 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 』は通称「俺ガイル」あるいは「はまち」と呼ばれています。 ジャンルは高校学園ラブコメであり、ひと癖抱えている各キャラクターの可愛くも明瞭なイラストが挿入されています。 アニメ化などメディアミックスも盛んであり、累計発行部数1,000万部を突破する大人気シリーズです。 感想 第14巻のポイントとして、12巻から続いているシリーズ最終章のテーマ、主要登場人物である比企谷、雪ノ下、由比ヶ浜の3人の関係性を正す物語です。 それは学園プロム(プロムナード;ダンスパーティ)を巡ることで進行してゆき、ついに本巻で結末を迎えます。 ストーリーの序盤は、前巻までの流れで雪ノ下が提案したプロムが無事開催されることとなり、それに携わった各キャラクターを労いつつ卒業式などのイベントが過ぎ去ってゆきます。 中盤では、由比ヶ浜のお願いを聞く際にラブコメが起こりつつもプロムの準備・開催といった実務的な仕事が降りかかり、比企谷たちはそれに奔走してゆきます。 そして本来の目的を遂げた奉仕部の、あるいは3人の関係性に終止符を打とうとします。 しかし終盤、とある出来事によって再度プロムが開催されることになってしまいます。 ただ比企谷たちはこれまでの経験を活かし、自分自身や周りの人物との関係性を乗り越え、そして新学期を迎えてゆきます。 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 14』、まとめです。 本作はラブコメを背景にしつつも、こじれた青春群像劇を貫き通しました。 プロムの開催に際しての物事の関係性はやや複雑で読みにくい部分もありますが、くすりと笑えるジョークで支えられています。 シリーズは完結しますが、彼らの青春はまだまだ続いていくような、とても余韻の残る内容でした。 要約 由比ヶ浜に相談した比企谷は、ついに雪ノ下に告白することを決意する。 由比ヶ浜は比企谷への思いの言葉を飲み込む。 比企谷の行動により再びプロムを開催する必要が出てきてしまうが、雪ノ下や由比ヶ浜をはじめこれまでの友人との協力により2度目のプロムも無事成功する。 その終わり、雪ノ下は比企谷に告白し、彼と彼女が一緒に居られる理由を作る。 新学期を迎えて比企谷の妹・小町が奉仕部の部長となって活動を引き継ぐ。 そこに由比ヶ浜が現れ、「あたしの好きな人にね、彼女みたいな感じの人がいるんだけど、それがあたしの一番大事な友達で……。 …… でも、これからもずっと仲良くしたいの。 どうしたらいいかな?」と相談し、彼らの青春は続いてゆく。 感想(ネタバレあり) 長ったらしい部分もあり、消化不良な箇所もありますが、総じてよくまとめたと思います。 比企谷と雪ノ下が関係性を新たにするのは当然の流れだと考えており、そこに由比ヶ浜との関係性を(ちょっと粗雑ながら)うまく落ち着かせた、という印象です。 ただやっぱり、彼らがいう「本物」、「パートナー」、「距離や時間や仕事で忘れる」というのは、考えとしてはもっともなのですが、実際に体験してみると案外違う結果になるものだと思います。 もちろん、彼らはフィクションの住人なので体験できないわけですが、一方ではフィクションでもあるので、エピローグで彼らの高校卒業後の一幕があった方がより物語の妥当性が際立ったと考えてしまいます。 プロムの話は本当にややこしいです。 プロムの課題が雪ノ下と母親の親子問題にリンクしていますし、イベントの規模も学内に留まらず保護者会や他校との連携まで話が広がっています。 かつ比企谷たちは再びプロムを企画開催し、それは物語的には納得のいく展開ではありますが、読み手としては「さっき終わったプロムをまたやるのかよ」と愚痴をこぼしたくなるくらいの焼き増し感が否めません。 『俺ガイル』のキャラクターの関係性にはおおよそ収拾が図られていますが、雪ノ下雪乃の姉である陽乃については、彼女だけケリが付いていませんし、救われていないように感じます。 彼女はおそらく比企谷と雪ノ下のように「本物」を求めつつ辿り着けずに諦めた、主人公たちのメタキャラクター(もしかしたらあり得たかもしれない姿)なのですが、彼女は比企谷たちの言葉に動かされていないですし、彼女はおそらくずっと諦念を抱きつつ過ごしてゆくのを考えるといたたまれないです。 対して、奉仕部顧問の平塚先生はけっこう贔屓目に描かれている印象です。 彼女はシリーズ当初から一貫して変わらず格好いいのですが、本巻でもその魅力が十二分に発揮されています。 もし仮に「高校3年生編」や「大学生編」の『俺ガイル』が描かれたら確実にシリーズの評価を落とすでしょうが、比企谷たちは高校を卒業していないので題材はたくさん生み出せますし、小説は書き手や読み手の想像を超えてくる場合もあります。 なので万が一に続編が出る可能性はあると考えています。 終わりに どういった事情かわかりませんが、やはり11~12巻が出た辺りから刊行ペースが急激に落ちており、青春ラブコメというテーマ上『俺ガイル』は年齢を重ねてしまった読み手側にとって痛々しさが際立ってしまう内容になってしまいました。 ただ一方で、以前からのファンにゆっくりと読まれたこともあってキャラクター考察にとても深みがあり、好きな人はとことん好きなシリーズに仕上がっています。 『俺ガイル』シリーズ完結、ありがとうございました。

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やはり俺の青春ラブコメはまちがっているの14巻をフラゲした人...

やはり 俺 の 青春 ラブコメ は まちがっ て いる ネタバレ

概要 「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (俺ガイル)」とは、「ガガガ文庫」より刊行されている渡航によるライトノベル(2011年~)、及びそれを原作としたアニメ(第一期2013年4月~6月 第二期2015年4月~6月)のことである。 自身の書いたひねくれた作文をきっかけに「奉仕部」なる部活に入部させられたぼっちな男子高校生比企谷八幡。 彼と、そこで出会った雪ノ下雪乃、由比ヶ浜結衣たちが奉仕部を舞台として数々の経験を積み重ねる中で、三者三様に変化していく様子が主に八幡視点でシニカルにコミカルに描かれている。 もともとは単巻完結の予定だったが、予想以上の人気を博したことで続刊が決定。 メインストーリーである1~11巻の他、主にサイドストーリーを収めた6. 5巻、7. 5巻、10. 5巻を加えた既刊14巻で累計発行部数500万部以上の人気作となっている。 宝島社が発行するライトノベルのガイドブック「このライトノベルがすごい! 」の作品部門で2014年~2016年の間三年連続一位を獲得、その後殿堂入り作品となった。 あらすじ・ストーリー 第一期 はじまり 「青春とは嘘であり、悪である。 」 「青春」を謳歌する周囲を鼻で笑いながら孤高のぼっち街道を邁進する残念な高校二年生、比企谷八幡はそんな一節から始まる作文を生活指導担当教師の平塚静に問題視され「奉仕部」なる部活に入部させられる。 そこにいたのは校内一の才女として知られる雪ノ下雪乃。 頭脳明晰、成績優秀、息を呑むほどの美少女だが、他人に同調せず直球で正論を並べ立てる性格のせいで周囲から浮きがちな雪乃に、カースト上位のグループに属するいわゆる典型的なリア充女子高生の由比ヶ浜結衣を加え、八幡は奉仕部の活動をスタートさせることになる。 中二病全開のラノベ作家志望、材木座義輝の作品作りの相談やイケメンリア充、葉山隼人を取り巻く人間関係のもつれ等、奉仕部には校内外から種々雑多に相談や依頼が舞い込んでくる。 正論を説き正攻法で解決案を提示する雪乃、人付き合いの苦手な二人に代わって周囲との調整役を果たす結衣、模範解答からは斜め下のひねくれた意見ながら時に確信をつく八幡。 独特な人間観・人生観を持つ八幡に呆れ、戸惑うこともしばしばの雪乃と結衣という構図の中、タイプの異なる三人は思いがけず始まった関係に次第に馴染んでいく。 キャンプ ぼっちにとっての至福の時間、夏休みをだらだら過ごしていた八幡のもとに思いがけず平塚からメールが届く。 スルーを決め込んでいた八幡だったが、妹の小町を巻き込んだ平塚の作戦により奉仕部の面子に加えて葉山を中心とするリア充グループたちと小学生のキャンプの手伝いをすることになる。 川遊びや飯ごう炊飯などキャンプの計画はつつがなく進行するが、小学生グループ内で孤立以上いじめ未満といった状態にある鶴見留美の存在が懸案事項として議題に上る。 「みんな仲良く」を前提に仲間たちに溶け込ませようとする葉山に対し、そんな理想論はすでに成立しない状況と見た八幡はある解決策を提案、その説得力に葉山達も渋々ながら計画に同意する。 計画実行は夜の肝試し。 脅かし役としてスタンバイしていた葉山達は、まるで怖くない肝試し企画のできの悪さをいじられらたことをきっかけにキレた風を装い、留美がいる班の小学生たちに今馬鹿にしたのは誰だ、と迫る。 責任を押し付けあう小学生たち。 仲間はずれは表面上の「仲間」集団があるからこそ起こる。 それならば「仲間」自体を瓦解させてしまえば「仲間はずれ」は成立しなくなる。 八幡の想定どおり事は進んでいたが、思いがけず孤立していたはずの留美の機転により怒っている(フリをしている)葉山たちから小学生たちは逃げおおせることに成功する。 表面上の間柄と分かりつつ仲間を助けることを選択した留美の行動は予想外だったが、事は一応の決着を見、キャンプは幕を閉じるのだった。 文化祭 ホームルームで居眠りをしていたせいで文化祭の男子実行委員を押し付けられた八幡。 女子実行委員は乗り気でない風のリアクションを見せつつも、推薦されたことにまんざらでもなさそうな相模南。 相模は照れながらも自身の「成長」を掲げ、委員会では実行委員長を引き受けることになる。 一方で文化祭準備期間中は部活動停止にする予定だった奉仕部に、相模から仕事の手伝いを願い出る依頼が来る。 文化祭の副実行委員長でもある雪乃が単独で引き受けることで奉仕部はイレギュラーに活動継続という形をとることになる。 仕事を丸投げする相模にその存在をかすませるほどの仕事ぶりを発揮する雪乃。 しかし、そのせいで実行委員会はバランスを欠きはじめ、実務はますます雪乃に集中することに。 多忙の中ついに体調を崩し学校を休んでしまう。 復帰した雪乃、そして八幡もまた身を粉にして仕事をした(させられた)甲斐あり、文化祭もいよいよクライマックスへ。 しかしエンディングセレモニーの準備中、セレモニーであいさつをするはずの実行委員長である相模が雪乃の活躍を前にいたたまれなくなり姿を消してしまう。 結果、土壇場で相模は壇上に上がり文化祭は何とか無事閉幕するが、もともと校内において空気的存在だった八幡は、事情を知る平塚や奉仕部の面々など一部の者たちを除いて名実ともに嫌われ者として有名になってしまうのだった。 第二期 修学旅行 それぞれの思いを残した文化祭も終わり、季節は修学旅行を控えた秋。 そんな中、奉仕部に思いがけず恋の相談が舞い込む。 内容は葉山といつも一緒にいる戸部翔が同じく仲間内の海老名姫菜に抱いた想いを成就させるためサポートして欲しいというシンプルなもの。 けれど直後に海老名から、誰とも付き合うつもりはないけれど、戸部を振ってこれまで仲の良かったグループの友だち関係に傷を付けたくない、とする相談が持ち込まれたことで板ばさみの状況に。 どっちつかずなまま修学旅行も終盤、戸部は海老名を呼び出し告白しようと決心する。 戸部も傷つかず、その後の人間関係もギクシャクしないためには…。 八幡はあえて戸部の見ている前で海老名に告白し、今は誰とも付き合う気がないから「誰に告白されても絶対に付き合うつもりはないよ」との言葉を引き出した上で振られて見せる。 戸部に恋のライバル認定されてしまった以外は人間関係もそれまで通りの「普通」に戻り、おおむね丸く収まる。 けれど、その投げやりな自己犠牲に基づいたやり方は結衣や雪乃に何ともいえないもやもやを抱かせ、八幡自身もどうしてそんなやり方でわざわざ「普通」を守ろうとしたのか、答えの出ないまま修学旅行は終わる。 生徒会長選挙 修学旅行の一件からギクシャクしたままの奉仕部に再び依頼が持ち込まれる。 相談者は葉山に想いを寄せるサッカー部の一年生マネージャー一色いろは。 同姓からは好かれないであろう「あざと可愛い」ところが売りの彼女は、彼女を嫌う誰かしらの悪ノリで生徒会長の立候補者に仕立て上げられてしまう。 生徒会長になるつもりはないけれど信任投票で不信任になり、さらし者になるのも嫌だ。 そんな相談に奉仕部の面々の意見は割れる。 当初嫌われ者の自分が応援演説をしていろはの名誉を傷つけない形で落選させることを提案する八幡だったが、文化祭や修学旅行の一件に続いて自身を貶めるやり方に二人は反発。 そこで雪乃と結衣も対立候補として生徒会長に立候補すると言い出す。 依頼を満たす上でそうした対応は反論の余地のないものだったが、どちらかが生徒会長になってしまえばおそらくこれまでのように奉仕部の活動を続けることはできなくなる。 素直でない八幡はこれまで通り奉仕部を続けたいと思っていたが、それを言葉に出来ずにいた。 しかし、小町の後押しにより三人の唯一の接点である奉仕部を守るため、雪乃、結衣の生徒会長当選を阻止すべく作戦を開始する。 決選投票になってしまえばおそらく勝ち目がないため、水際での阻止を目論む八幡は、ツイッター上で複数のアカウントを立ち上げた上で、校内に多数いるかのようにいろはの応援者をでっち上げる。 限りなくクロに近いグレーな行為によって得た架空の支持者を材料に、まずはいろはと交渉、多数の応援者を背景に生徒会長になることを承諾させる。 次いで雪乃と結衣には、いろはが生徒会長になることを承諾したこと、そしてでっち上げた多数の応援者を根拠に、信任投票であれば落選の心配がないことを伝え、二人の立候補申請を取り下げさせることに成功する。 そうした工作の甲斐あり、いろはは無事生徒会長に信任され、依頼はおおむね満たされる。 けれど、素直に喜ぶ結衣と裏腹に多くの言葉は語らずもどこか寂しげな雪乃。 もしかすると雪乃から生徒会長の仕事のチャンスを奪ってしまったのだろうか、八幡のそんな疑念を残しながら奉仕部はこれまでとは少し異なる、本音を隠したようなどこか空虚で取り繕った日常を紡いでいくことになるのだった。 クリスマスイベント 生徒会長選挙後、具体的にそれが何かは分からないけれど、何かを間違ってしまったというわだかまりを心の中に残す八幡。 そこへいろはが持ち込んできた依頼は、他校の生徒会との合同クリスマスイベントの運営を手伝って欲しいとのことだった。 生徒会の問題ということで奉仕部としては依頼を断りながらも、八幡は表向きはいろはを会長に仕立てた責任から単独でいろはを手伝うことにする。 向かった先にいたのは絵に描いたような「意識高い系」の面々。 それっぽいカタカナ用語を飛び交わせ、まとまる見込みのない「ブレインストーミング」の末、内容の定かでない「アグリー」が繰り返されるばかり。 迫るイベント期日を前にしてまるで進まない会議に危機感を募らせた八幡は一つの選択肢が浮かぶが行動に移せない。 こうした仕事にもっともふさわしく、そして少しのボタンの掛け違いさえなければそこにいたかもしれない雪乃に頼ることで、雪乃を傷つけてしまうかもしれないことを無意識に避けていたのだった。 しかし、平塚の助言もあり八幡は曖昧にしていた自身の本音に向き合うことを決意する。 自分が本当に求めているもの…。 目の前のイベントを成功させようと頑張るのは、自分が推すことで生徒会長になってしまったいろはのため、そしていろはを生徒会長に推したのは雪乃と結衣を生徒会長にしないためだ。 そしてそうまでして求めたものは、奉仕部の存在だった。 けれどそれは、うわべだけを取り繕った表面的に楽しいだけの偽者じゃない、自己満足で押し付けがましいものだとしても本音を理解したいと思えるような「本物」を雪乃と結衣との関係に期待したからだ。 だから助けて欲しい、「本物」が欲しいから。 複雑に絡まる八幡の思いを雪乃と結衣は受けとめる。 吐露してしまった後で自身の言葉を反芻し激しく悶える八幡だったが、奉仕部の三人の距離はまた少し縮まり、久々に三人そろってクリスマスイベントの解決に向かうことになる。 ただ抽象的に繰り返される会議の無責任さや無意味さを正面から指摘する雪乃と八幡は、差し迫った期日を前に一つずつ物事に白黒をつけていくことで、いろはとともにクリスマスイベントを何とか成功に導くのだった。 三人の関係 久々に穏やかな空気が訪れた奉仕部。 葉山の進路をめぐった三浦優美子の相談やバレンタインデーへ向けたチョコ作りのイベントをこなす中、 雪乃、結衣そして八幡の関係が少しずつ揺らいでいく。 「デート」と称して三人で水族館に遊びに行った帰り、これまで口にしてこなかった三人の関係のことを言葉にする結衣。 「これから、どうしよっか?」。 そう切り出して、「あたしは全部欲しい」と意味深な言葉で自身の思いを伝える。 具体的なことを言わないためそれが何を意味しているのかは分からないけれど、すでに心の中ではどうするか決めているらしい結衣。 それに対して、進路、親との関係、そして三人の関係の中で自分がどうしたいのか、全てが薄ぼんやりとしていろんなことが分からない雪乃。 それは八幡も同じことだった。 三人のそれぞれの思いが交錯する中、物語はクライマックスへのカウントダウンを始める。 (アニメ第二期13話 ライトノベル単行本11巻まで) 主な登場人物・キャラクター 比企谷 八幡(ひきがや はちまん).

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