なぜ俺は目を閉じて億千の星が見えたか 目を閉じれば 億千の星 一番光るお前がいる 初めて一途になれたよ 夜空へ響け愛のうた お馴染みのリフレインである。 なぜ俺は景品の化粧品を持っていたか きっとお似合いな二人 共に解り合って 重なり合っても 折り合いがつかない時は 自分勝手に怒鳴りまくって パチンコ屋逃げ込み 時間つぶして気持ち落ち着かせて 景品の化粧品持って 謝りに行こう まず耳障りなのが「お似合い」と「折り合い」の韻踏みなのだが、そこには触れるまい。
しばらく経ってしまってからでは、「最近」などとは言わないだろうし、まして「付き合い悪い」のは当たり前になってしまって、誰もわざわざそんなことに言及しなくなるだろうからである。
ひとつは、首尾一貫してうるさいくらいに言っている「愛」というやつか、あるいは、目を閉じて見えた一番光るお前というやつか。
「季節は春で月がおぼろげになるくらいの霧が出ていたから、星なんて目視できなかった」のである。
出逢った二人の場所に帰りに一人寄り道 「出会った二人の場所」というのは、「お前」が「美味しいパスタ」を作り、「俺」が「マジ切れ」した場所のことだろうか。 だが、それでは「目を閉じ」た意味がない。
人物の心情やシーンの雰囲気に合わせて天候もそれに従うのであり、物語を作り出す者はそれを許されている。 そして、人は嘘を付くとき、その傾向がさらに顕著になることも私たちは知っている。
俺はここから一行ずつ解説していく 桜並木照らすおぼろ月 ここからは、前のセクションを受けてのストーリーである。
従って、突き詰めて考えれば、二人が納得するような答えは一生出るはずがない。
ただ、「景品の化粧品」が手元にあるということは、喧嘩した後にイライラしながら打ったパチンコでなぜか勝ってしまったということだろう。
なにか家にある他のものでうまみをプラス、となるとどうするか。
普通に考えるならば、順序が逆ではないだろうか。
一体、喧嘩した後に、パチンコで勝ったことでちょっと浮かれながら、都合よく手にした「景品の化粧品」を持って「謝りでも行くかー」みたいな感じのこの物語について、誰が感動するというのだろうか。
あるいは、「俺」は言語についてのそういう問題について全て悟っていたから、敢えて比較で愛を語ったという説もあり得る。
塩昆布を刻んだものを、主張しすぎない程度に加えたのではないか。 単純な「俺」が惚れそうである。
どうやら後者である可能性か高い。
まさにそのまま。
しかしながら、相手が求めている答えはそんなことではなくて、「私のことを比較としてではなく唯一的に愛している」という説明、証明が欲しいのだ。
そして、あとは茹で上がったら合わせて完成なのだが、 ここで、あることを思いつく彼女の連れ。 目を閉じなくても、一番光っているのが月なのは一目瞭然なのである。 前半の「パスタ」とか「大貧民」とかのくだりを少し省略して、この辺の説明をもう少し詳しくして頂くことはできなかったのだろうか。
13まだ付き合ってもいないのに、「お前」に「ベタ惚れ」したということだけでとにかく「嬉しくて 柄にもなくスキップ」してしまうような男である。
過半数である。
「目に見えないもの」とは具体的に何を指しているのかについては、考える余地がある。
ただ、歌い出し部分の「大親友」と「大貧民」については、もう少し創意工夫があっても良いと思う。
そういった意味で言えば、ここはハイライトとも言うべきシーンである。
「都合のいい天気を作り出すなんてリアリズムに反する」などという批判は絶対に起きない。
わざわざカギ括弧が付いているところを見ると、「変なあだ名」=「なぁ」であることはわかるのだが、それ以上のこととなると理解が追いつかない。
そして、何が言いたいのかもうお分かりだと思うが「傷重ね」と「気付かされ」の韻踏みが本当に耳障りだ。
ペペロンチーノはさっと作れるが、初対面の男子にも出すとなると、にんにく系はなるべく避けたいところだ。