でも、もしぼくが裁判官を辞めて他の人に代わったら、裁判はさらに1年以上延びてしまう。 「映画は非常に真実に迫っておりました。
すでに述べたように、本件の捜査に当って、捜査官は、被告人を逮捕して以来、もっぱら被告人から自白を得ようと、極めて長時間に亘り被告人を取調べ、自白の獲得に汲々として、に関する捜査を怠ったため、結局は、「犯行時着用していた」というに関する重要な部分について、被告人から虚偽の自白を得、これを基にしたの提起がなされ、その後、公判の途中、犯罪後一年余も経て、「犯行時着用していた衣類」が、捜査当時発布されていた令状に記載されていた「捜索場所」から、しかも、の捜査活動とは全く無関係に発見されるという事態を招来したのであった。
何十年も前の顔も名前も知らない大先輩の尻拭いである。
不本意ながら書いた判決文には、高裁の裁判官へのメッセージが託されていたのでした。
裁判所法第75条には「評議の秘密」が規定されている。
7年間で400件を調べ、33人の無罪が確定した。 に弁護士登録を抹消。
そして、3対0の合議になるだろうことは容易に予想できた。
でも家族以外が死刑囚に会うことはできません。
何で石見さんと高井さんは「有罪」を支持したのでしょうか。
その積み重ねなんです。 本当はゼロにしたかった。 誠実だからこそ、一人の人間の一生を狂わせ命まで奪おうとしたことでこれだけ苦しみ、半生をかけて贖罪をし続けたのです。
10だから、ぼくの心の中の信用性に影響するわけですね。
見る人が見たらすぐわかるはずなのに、どうして私のところにどなり込んで来る人がいなかったのか不思議に思っています。
公平な立場で証拠を見ることです」と語る。
弁護団は、袴田さんの無罪を勝ち取るため、また、支援者・国民の皆様や上記5名の裁判官の良心に基づく勇気ある決定に応えるためにも、近く始まる東京高裁の審理において、最高裁多数意見のDNA鑑定の評価についての誤りを正し、みそ漬け実験の新証拠としての価値を確信させるべく全力を尽くす所存である。
〝犯人〟として逮捕され、死刑囚となった袴田巌さん(81)は3年前、冤罪(えんざい)が確定し「死刑執行」が停止された。 『』(監督・2010年)- 熊本の役をが演じた。
で、どうするかというと、取調べにあたった捜査官を証人尋問して調べるんです。
膨大な裁判資料を基に構成された真摯(しんし)な姿勢が高い評価を受け、映画『』や『』に続き、8月に開催予定の2010年モントリオール世界映画祭コンペ部門に正式出品されることが決定した。
死刑判決文を書くことを拒否し、高井に「あんたが書けよ! 2020. 改めて罪状認否をしてもらい、袴田さんがブスッとして「やっていません」とだけ答えて釈明しない様子を見て「おかしい」と直感。
2020年(令和2年)12月25日 袴田事件弁護団団長 西嶋勝彦 日本弁護士連合会 会長声明 「袴田事件」最高裁差戻し決定を受け、一刻も早い再審無罪及びえん罪救済のための再審制度改革の実現を求める 最高裁判所第三小法廷は、本年12月22日付けで、袴田巖氏の第二次再審請求事件について、再審開始を認めた静岡地方裁判所決定(原々決定)を取り消し再審請求を棄却した東京高等裁判所決定(原決定)を取り消して、本件審理を東京高等裁判所に差し戻す決定をした。
1抵抗の証しとして判決に「付言」を設け、「実体真実の発見」と「適正手続きの保障」の観点から捜査のあり方を厳しく批判。 「無実の男を獄中に放り込んでおきながら自分は仕事でも家庭でも恵まれた人生を送っている」というから酒に溺れた、と熊本は説明する。
漠然とした不安が残る。
今日は袴田事件について話すことが主旨ではないので、簡単に紹介すると、これは冤罪事件です。
同じ世代の最高裁判事が現役でいるうちに」と考え、事実を公表しようと決断した。
同年6月、「袴田巌死刑囚の再審を求める上申書」で熊本さんはこうつづっている(一部抜粋)。
時々見せる苦渋の表情が、袴田さんとはまた違った形で人 生を狂わされてしまった、一人の裁判官の心情を垣間見せていました。
2018. 日弁連は誤判究明の第三者機関を国会に作れと働きかけているが、最高裁は「司法権の侵害だ」と冷淡だ。
本決定には、2名の裁判官の補足意見に加え原決定を取り消すにとどまらず原審に差戻しをすることなく更に進んで最高裁で自判し再審開始決定を確定させるべきとする2名の裁判官(林景一裁判官、宇賀克也裁判官)の反対意見が付されている点は注目に値する。
少なくとも、今まで出ている証拠で袴田さんを有罪にするのは無茶だと思ったのです。 - 2月、の25歳の娘と再婚。
11弁護人は、 「これとこれに争いがある」 と言うべきなんだけど、言わなかった。
しかし高裁は改めて棄却決定を出し、それを最高裁も追認したため、結局再審は実現しなかった。
それで、石見さんには、 「これだけは、判決言い渡しの際に読んでくれ」 と頼みました。
当時はあくまで推測にすぎなかったが、石見と高井の死後、熊本の告白により、それが事実であることが明らかになった。
いま注目されているのが、テキサス州ダラス検察局の試みだ。 最終ページの表はそんな脆弱な証拠を頼りに袴田さんを死刑にしようとした警察、検察、裁判所の面々をまとめたものだ。
19木谷氏は「うらやましい。
あの時にもうちょっと言葉をつないで言っておけば・・(心の引っかかりがとれるのは)そう簡単に終わることではない」 袴田さん自身はもちろん、ご家族、熊本さん、多くの人の人生を狂わせた袴田事件。
残念ながら袴田さんは後者ですが、もうちょっと警察や検察がまじめにやってくれていれば、真犯人は出てきたのではないかと思います。
しかし、弁護側は再審請求をおこないます。
チャート図の信用性を判断するために必要な元データや実験ノートについて、本田氏はすべて消去し、保存していないと証言している。
16ぼくは、「書かない」というか「書けない」と言って。
多数意見が裁判官出身の2人と弁護士出身の1人によるものだったのに対し、再審開始を主張したのが外交官出身と学者出身の裁判官だったことは注目に値する。
袴田さんには小さすぎた。
しかし、そのときの再審請求は翌年棄却。