下部消化管手術は、特に手術部位感染(SSI)や腹腔内膿瘍のリスクが高く要注意です。 起こりうる術後合併症、 創部からの出血、 とその根拠 出血は24時間以内に特に多い。
4縫合不全を疑う所見があるときには、すぐに医師へ報告する• また、緊急時などは特に縫合不全を起こしやすい条件(感染・浮腫・虚血など)がそろっているため、前もって術中に溜まりやすい部位へドレーンを留置してくることがあります。
術式・吻合部による排液の性状を理解する• また、縫合不全でも術後感染が起こります。
縫合不全を起こしたところから腸の内容物が腹部の内側へ漏れ出すことで、腹膜炎の発症につながります。
排液の色を見て術後の日数経過による変化と、前回観察した状態と比べてどのように変化しているかに注目します。
術前のがん薬物療法が行われたのが一ヶ月前であることからも骨髄抑制は改善していると考えられる。 (『ナース専科マガジン』2013年4月号から改変利用). [術後1~2日目] 出血 [術後3~4日頃] 創感染 [術後2~14日] 縫合不全 創部のほかに、発熱やWBC、CRPなど血液検査の結果の確認も必要。
13術後24~72時間で蠕動運動は回復するが、麻酔薬の影響や、術後の疼痛に伴い、離床が進まないなどの理由から、蠕動運動の回復が遅れるとイレウスを起こす恐れがある。
縫合不全の成り行き 縫合不全を起こしてしまうと、消化管液が腹腔内に流れ出てしまうため 腹膜炎を起こしてしまいます。
感染 これらが原因となり、 縫合不全の症状が見られます。
・全身的要因=糖尿病、貧血、低栄養(低タンパク血症)、高齢、慢性腎不全、ステロイド薬の長期使用 ・局所的要因=術後感染、縫合の不備(自動吻合器の不備) これらの要因で縫合不全を起こすリスクが上がりますので、術前から糖尿病や貧血、低栄養の患者には注意を払い、さらにオペ後はドレーンからの排液の性状に注意しましょう。
ポイント2 チューブをドレナージする 患者さんの状態に問題がないことを確認できて初めて、ドレーンから排液バッグまでを観察します。 以前は、直腸がんになると、人工肛門を造設しなければいけなかったのですが、低位前方切除術が可能になったことで、一時的に人工肛門を造ることはあるものの、肛門を温存しながら、直腸がんを切除することが可能になったのです。
膵液には消化酵素がふくまれ、これが漏れ出すと自己融解をきたすため、ドレーンアミラーゼ値が高値の場合は膵液瘻を疑う• 2)創感染 ・基本的には術中に創が汚染されて感染する。 ドレーンが外れかかっている場合は、ただちに医師に報告します。
創部からの浸出液が多い場合も、消化液が漏れていることが考えられます。
しかし、手術侵襲に伴う蛋白の異化に伴う血中のタンパク質の減少や糖新生に伴う術後高血糖による影響から感染防御機能の低下や創傷治癒遅延や縫合不全を起こすリスクがある。
腹膜炎を合併した場合は、再手術の適応となる 縫合不全のリスク因子• Contents• 膵液は周囲の組織融解作用があり、赤ワイン色(褐色調)になった場合、膵液の漏れと出血を疑います。
吻合部の過度の緊張や血行障害• 内服情報…ステロイドの長期内服や抗がん剤は縫合不全の原因のひとつ。 血圧が高い場合は出血を助長する。 腹膜炎などの重篤な状態が引き起こされる場合がある• 胆道手術:吻合部(胆管と空腸または十二指腸)• 貯留した痰が末梢の気道を閉塞し肺胞が虚脱する結果、無気肺を起こす。
17血糖値…血糖値が高いと創部治癒を妨げ、感染の原因にもなる• ドレーンチューブ…屈曲や閉塞によるドレナージ不良は、縫合部に圧力をかけるため縫合不全の原因となる• 食事摂取量も全量摂取できていることやBMIも正常であることから栄養状態に問題はない。 ハテナースとは? ハテナースは、「看護のお仕事」が運営する看護師のための、看護技術に特化したQAサイトです。
内臓の縫合不全の場合は、腹膜炎や腹腔内出血を起こすため再手術となる 関連記事• 脾臓切除術後 [血液の塊が出た] 血液の塊(コアグラ)が出た場合は、死腔に血液が溜まっていることを示しています。
性機能障害は、排尿機能障害よりも頻度が高くなっています。
また、麻酔時の気管挿管により、気道の粘膜が刺激され痰などの分泌物が増加する。
肛門側はがんから2~3cm離れた部位で切除し、結腸側はリンパの流れを考慮してがんの病巣から20cm程度離れた部位で切除します。
看護目標 排尿訓練によって、自然排尿がある OP(観察項目) ・尿意の有無 ・水分出納 ・1日の尿量 ・1回の尿量 ・自然排尿がある時には、残尿量 ・尿勢 TP(ケア項目) ・膀胱訓練を行い、尿意があればバルンカテーテルを抜去する ・自然な排尿姿勢をとらせる ・用手的排尿方法を実施する ・水音を聞かせる ・定期的に導尿する ・自然排尿がある場合も導尿をして、残尿量をチェックする EP(教育項目) ・リハビリをすれば排尿障害が回復する可能性があることを伝える ・用手的排尿方法を指導する ・自己導尿を指導する 尿が溜まりすぎて、膀胱の筋肉が伸展しすぎてしまうと、膀胱が収縮できなくなって、自然排尿が難しくなってしまいます。
縫合不全は術後2~14日後頃に発生しやすい。
・創部の回復を遅らせるだけでなく、感染、出血、敗血症などを引き起こし、多臓器不全に進むこ ともある。
そして、残った結腸と直腸を腹膜反転部(直腸がまっすぐになる部位)より下で吻合してつなぎ合わせます。 基本的に当院ではノードレーンですが、炎症が強い場合はドレーンを採用する考え方もあります。
1発赤、腫脹、熱感、疼痛の有無• 以上で血液が混じっていたら、術後出血を疑うサインです。
低位前方切除術をすることで直腸が短くなり、直腸の代わりにつながれるのは、直腸よりも細い結腸です。
・創感染は、術後の吸収熱が一度下がったのち、術後3~5日ころから再熱した発熱と創痛が特徴である。
縫合不全のときに起こる症状・感染徴候は下の通りです。
これらの行いが、総じて日本の医療業界に貢献することをハテナースは願っています。 ポイント5 合併症が起きていないかを確認する 手術後の経過によって起こる合併症を把握した観察が必要です。 人・モノ・情報を「伝える」「魅せる」「つなぐ」がライフワークの縁つなぎ屋。
再建された臓器の挙上による牽引・過度の緊張• 特に、 消化管の手術は不潔部位も多いため 感染のリスクが高いと言われています。
バイタルサインの確認では、血圧低下や頻脈、発熱などを注意深く観察します。
全身状態を確認しましょう。
排液中に膵液が混じっているかを確認する検査を行います。
縫合不全の場合でもイレウスのリスクはあるため、離床を促す 本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。 患者や患者家族へは、緊急時こそ術後合併症への説明を十分に行う必要があります。 縫合不全を起こしたら、 再縫合や 抗生剤投与を行う• 感染兆候の有無などを継続的に観察. [排液に膿が出る] 腹腔内膿瘍を疑います。
15(毛髪ほどの小さな縫合不全の場合はCTや透視下では判断できないものもあります。 しかし、何らかの原因で生理的癒合が障害されると、 創が哆開(しかい)し、縫合不全となります。
特に汚れが見られず、乾いていれば正常であると判断できます。
予防と観察• その他、冷汗、チアノーゼ、尿量低下なども観察のポイントとなります。
肺炎は、無気肺が移行した場合や、胃内容物、気道分泌物などの誤嚥により生じる。