そして男優の二人は優れた役者となるため騎士となり、のちに騎士団の中で頭角を現すことになる。
鬼殺隊と産屋敷一族もしぶとく生き延びて存続しており、結局彼は肝心の目的は何一つ果たせてはいなかったのである。
「おいサムターン、何書かれてたか教えろ、このすまし顔がどんなストーリー考えたか気になる。
通常ならばここから兄役は弟役に斬られるが致命傷には至らず敗走し、そこから本格的に寝取られることになる予定であった。
……分かってはいたことだが…違和感が強すぎる…絶対に奴はこのようなことをしないであろうな…まぁ考えていても仕方ないか… 一連の劇を鑑賞しながら黒死牟はため息をつく。 「……今の貴様らに高評価はくれてやれん…壱…いや零だ」 「「サー! でもやっぱり変です、この二人のレビューで対極なのはお店の嬢の方についてじゃないんですよ。 父親は縁壱の出奔後はみるみる衰えたが、巌勝が妻子を得た事に安心して世を去る。
20of this site are protected by laws. 「いらっしゃいませ~《扉のスキマ》へようこそ~」 どこか気の抜けた声で一行を迎えたのはドラゴンらしき女だった。
『あ、あなた様! 」 食欲が完全に戻ったスタンクは黒死牟の話を聞き爆笑しながら肉を頬張る。
「ボクは興味なかったけど、ゼルの提案が面白かったからついね! 「シルキーです、どうぞお見知りおきを。
」 不愉快そうに顔をしかめるメイドリーを見てスタンクはすごすごと引き下がる。
そのことを何卒ご了承ください。
無論そのシチュエーションは黒死牟も知ってはいるのだが、その寸劇にはどこかおかしい部分があった。
」 一方でこの店に来ることにノリノリであった者たちもいた。
」 「分かりたくないけど、何か分かるのが腹立つ。
当然のことながら黒死牟は大立ち回りをしたせいで店を消化不良のまま出禁になる。
対してスタンクの方はこれまで見たことが無いくらいに精神にダメージを負うくらいに役者の演技が優れていた。 」 「クリムは仕方ねぇだろ、あいつの性格だとマジで再起不能になる可能性がある。
」 「……いいだろう…」 黒死牟のプレイ内容を聞いたスタンクは酒を片手に大いに騒ぐ。 「あー暴れまくったら腹減っちまった…おい黒死牟、続きは食酒亭で聞かせろよな。
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」 「……愚さが極まっているが、その意気込みだけは評価しよう…」 「のめり込みすぎるなとはもう言わねぇ、骨くらいは拾ってやる。
勘弁してくださいよ…」 スタンクの無茶振りにクリムは黒死牟の顔を見る。
実は隠れて二人でサキュバス店に行ってたとか? 鬼狩りとなった彼が知ったのは最早縁壱を越えるどころか、その為の鍛錬の時間すら残されていないという現実であった。
9「その通り、クリムお前も大分成長してきたじゃないか。 」 「ああ、マジだ。
」 「賛成だな、今度は《透き通る世界》を使わない俺本来の視界で楽しむぜ。
」 一触即発になりかねないスタンクの言葉にクリムは大いに焦る。
縁壱の下で剣とを学び痣を発現するまでに至るものの、それでもには遠く及ばず、そればかりか痣を発現させた者は二十五歳になる頃には死亡するという副作用までも見つかってしまう。
既に必要経費として通常サービス分の料金を貰っているために仕事を完遂しないという選択肢はない。
」 「……ただの大根役者かと思えば…なかなか言うではないか…いいだろう…ならば指導せねば無作法というもの」 何なの、この人たち…おかしい、多分何か致命的に間違っている気がする。
確かに自分よりも綺麗で性格のいい人だったら怒り以外にも諦めの感情がでてきそう…」 「おまけに黒死牟は寝取り役のモデルとなった人物との性格の違いは許容しているにもかかわらず酷評している。
「……貴様ら…さすがに度が過ぎるぞ…」 「ど、どうなさいましたかお客様? ……しかしよく道具をそろえたものだ…衣服もこの辺りでは目にしないものであろうに… 黒死牟はプレイ部屋を見渡して感嘆する。
』 『な、貴様は! 「……貴様は先ほどから度が過ぎる…全ての種族の遊郭に行くのではなかったのか…更なる高みへの…開けた道をも…自ら放棄するとは…軟弱千万…」 仮にも俗欲で《技》を見つけたスタンクが腑抜けている様に、呼吸法を教えた身としての怒りの言葉をスタンクに贈る。