細田 守。 時をかける少女

細田守監督の最高傑作は「サマーウォーズ」じゃなくて、あの名作でしょ【ネタバレあり】

細田 守

C 「時をかける少女」製作委員会2006 本日7月20日、アニメーション映画『時をかける少女』が金曜ロードShow!で放送されます。 2006年に劇場公開された当時、はじめは全国21館のみという小規模で上映されていた本作は、口コミで話題を呼び、満席の回が続出し、9ヶ月に及ぶロングランヒットを記録していました。 今では夏の定番映画と言えるまでの有名な作品となり、細田守監督の名前も一躍有名にしたことは言うまでもありません。 ここでは、青春映画として最高クラスの完成度に仕上がった理由を交えつつ、作品をさらに奥深く考察できる7つのポイントについて解説してみます。 まだ観たことがないという方は、鑑賞後に読むことをオススメします。 そのくせ「今のは例外」とそれらの失敗について反省もしてなさそうでした。 その上、真琴は文系か理系かの選択を友人の友梨に聞いた時に「よかったー、先のことなんかわかんないもん」と返したり、キャッチボールをしながら将来の夢を聞かれると「ホテル王か石油王」と適当なことを言ったりもします。 そんな彼女はタイムループの能力を手にすると、プリンを妹より先回りして食べたり、2日前の鉄板焼きも食べたり、カラオケで10時間くらい歌ったりと欲望に忠実かつ、しょうもないことに使って行きます。 今まで気楽でいた真琴が「最低だ、私。 (千昭が)大事なことを話しているのに、それをなかったことにしちゃったのかな」などと反省し、その後にはタイムリープの残り使用回数をゼロにしてしまったせいで「止まれ!」と何度も絶叫し、さらには屋上ではまるで子供のように泣きじゃくる……これらのシーンは痛切な印象を残すでしょう。 こうして同じ時間を繰り返すというファンタジー(SF)を描いていながら、逆説的に二度と戻ってこない大切な時間を無為に過ごしてはならないという気づきを、これらの真琴の反省から得られるということ……これこそがアニメ映画版『時をかける少女』の大きな魅力です。 そのモラトリアム期間からの脱出、そして人間としての成長は誰もが通る道であるからこそ、本作は青春映画の傑作として語り継がれるようになったのでしょう。 2:野球とキャッチボールが象徴しているものとは? 前述した主人公の真琴のモラトリアム期間を、最も端的に表しているのがファーストシーンです。 確かに、この3人が野球をしている間は色恋沙汰に発展しなさそうに見えますし、真琴はただただ元気の良い性格に見えますよね。 そして、3人で野球ができなくなってしまう(関係性が崩れてしまう)のは、やはり千昭または功介から恋愛の話題が出た時でした。 いわば、野球が彼女たちのモラトリアム期間中の関係性を表している、または野球そのものが友情やコミュニケーションのメタファーとして有効に機能している、というのも本作の上手いところです。 しかも、ラストではたとえ千昭がいなくなったとしても、新たに誘った後輩たちも仲間になり、野球(コミュニケーション)を続けられています。 これは、真琴が今までの3人だけの関係性から抜け出し、新たな世界(未来)でも頑張っていける、ということも象徴しているのでしょう。 「Time waits for no one」を直訳すれば「時は誰も待ってくれない」で、日本のことわざでは「光陰矢の如し」「歳月人を待たず」に当たるでしょう。 それは「時間が経つのはあっという間で二度と戻ってこないから、ムダにするんじゃないよ」という諫言であり、本作におけるテーマの1つとも言えます。 細田守監督によると、この「Time waits for no one」は「おそらく千昭が書いたんでしょうね」とのこと。 後に千昭は「帰らなきゃいけなかったのに、いつの間にか夏になった。 それは、千昭の最後のセリフ「未来で待ってる」と、それに対する「うん、すぐ行く。 走って行く」という真琴の言葉にも繋がっているのだと思います。 つまり(時間は不可逆的なもので待ってくれないことも事実ではあるけれど)「こっちから全力で未来に向かって進んでいくよ」というある種の反骨精神が、この顔文字から伝わってくるのです(誰がこの顔文字を書いたのかは、最後まではっきりとはしませんが)。 ちなみに、「Time waits for no one」はローリング・ストーンズの名曲が元ネタで、細田守監督はそれを主題歌にしたいと冗談で言っていたものの、「権利費だけで制作費が飛んじゃうよね」ということで、結局劇中でその曲が使われることはなかったのだそうです(カラオケでもこのフレーズを繰り返す曲を千昭が歌っていますが、ローリング・ストーンズではないオリジナルの楽曲になっています)。 細田守監督は「涅槃や、ある種の救いを感じさせる」こともこの絵画に求めていたそうで、確かに絵画からは混沌あるいは絶望的な状況にあっても、仏のように誰かを慈しむという優しさが伝わってくるようでした。 千昭はこの絵画から、何かしらの希望を見出したかったのかもしれません。 それこそが、今までの『時をかける少女』の物語上で受け身な主人公像(女性像)として反映されていた、と細田監督は考えていたのです。 しかしながら、現代でそうした価値観が通用しなくなっているのは、誰の前にも明らかです。 確かに、本作の主人公の真琴は(はじめはモラトリアム期間にいたものの)主体的にタイムリープの能力を使っており、自身の幸せと未来を考えるようになっていますよね。 現代に合わせた新たな主人公像を作りながらも、時代が変わっても大切な人のために行動する、その価値観だけは絶対に変わらないと示している(その行動の発端が個人的な理由によるものでも良いと肯定している)ことも、アニメ映画版『時をかける少女』の素敵なところです。 それは、真琴の叔母である芳山和子の言葉でわかることでした。 その芳山和子とは、『時をかける少女』の原作小説および過去の映像作品における主人公の名前です(飾ってあった写真のそばには原作で登場したラベンダーの花も添えられていました)。 彼女は初恋の男の子のことについて「待つつもりはなかったけど、こんなに時間が経っちゃった」などと語っており、少し寂しい物言いではあったものの、後悔はしていなさそうでした。 そして和子は、「あなたは、私みたいなタイプじゃないでしょ。 待ち合わせに遅れてきた人がいたら、走って迎えに行くのがあなたでしょ」と真琴に告げます。 つまり、和子は自分の選択を受け入れている一方で、真琴(転じて現代の女性)にはそれとは違う選択肢(生き方)もあるとアドバイスをしているのです。 本作『時をかける少女』も、繊細に描きこまれた風景、背景にいる名もなき人々など、それぞれに意味がある、だからこそ何度観ても新しい発見のある、豊かな作品になっていると言っていいでしょう。 本作の主題はあくまでもモラトリアム期間における青春と成長の物語なので、科学的な理屈は確かにこのくらいの描写で良いのかもしれませんね。 この他にも、学校の中で生徒たちが勉強をしている光景や、入道雲をはじめとした様々な形の雲に至るまで、アニメ映画版『時をかける少女』はこだわり抜かれた表現の数々を堪能でき、そしてそれらの意味を考察する楽しさに溢れています。 ぜひ、繰り返し観て、さらなる魅力を探してみてください。 おまけ:細田守監督が演出を手がけた、この作品も観て欲しい! 細田守監督の『サマーウォーズ』には、そのプロトタイプと呼ぶべき、物語や演出がとてもよく似ている『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム! 』という作品があるのは有名です。 同様に、アニメ映画版『時をかける少女』にも、その前身となる作品があったのをご存知でしょうか。 それは、テレビアニメ「おジャ魔女どれみドッカ〜ン!」の第40話「どれみと魔女をやめた魔女」です。 (しかも、この魔女の声優を務めているのは、大林宣彦監督版『時をかける少女』の主人公を演じていた原田知世であったりもします) わずか20数分の作品ながら、ガラス作りを繊細かつ丁寧に見せる演出などに、細田守監督のこだわりを随所に感じられるでしょう。 とある選択を突きつけられてしまうという残酷性と辛辣さはアニメ映画版『時をかける少女』以上でしたが、同時に人生の岐路にいる女性への優しい視点もそこにはありました。 細田守監督の最高傑作との呼び声も高く、その作家性が全面に表れた作品でもあるので、ぜひご覧になって欲しいです。 参考図書:時をかける少女 NOTEBOOK (文:ヒナタカ) 関連記事 ・ ・ ・.

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細田守監督の最高傑作は「サマーウォーズ」じゃなくて、あの名作でしょ【ネタバレあり】

細田 守

映画を見たあとに「結局何がテーマだったの?」って映画ってたまに見ますよね。 そういう映画ってどうしても内容がわかりづらい印象があります。 細田守監督の作品はそれがないんです。 でも細田守監督の作品には明確なテーマに加えて、 そこに非現実性が組み込まれているんです。 時をかける少女を例にどういうことか説明していきます。 時をかける少女のテーマは「青春の恋愛」だったのですが、そんなテーマはいくらでもあります。 でも細田守監督はここに「タイムリープ」という要素を加えたんです。 主人公がある日突然、時間を飛び越えることができるようになります。 現実ではありえないのですが、ありきたりな「青春の恋愛」に非現実的な「タイムリープ」を組み合わせているんですね。 このタイムリープがこの映画のキモなので、詳細は省きます。 テーマ:青春の恋愛• 非現実性:タイムリープ これはヒロインの高校生、真琴(まこと)が仲の良い千昭(ちあき)と功介(こうすけ)と過ごした一夏を描いた映画です。 女子でありながら野球が大好きで男友達の千昭と功介とばかり絡むような活発な真琴の視点で物語が進展していくので、思わず夏に見たくなるような青春映画です。 いつも通りの学校ー いつも通りの野球グラウンドー いつも通りの千昭と功介ー そんないつも通りの日常の中である日突然、タイムリープの方法を見つけてしまった真琴… このタイムリープがきっかけで物語が思わぬ方向に進展していきます! 今でも毎年金曜ロードショーで放送されるくらい人気の映画ですが、僕も毎年見て青春時代を思い出してしまいます。 青春時代を忘れかけている大人はぜひ見てください!• テーマ:家族の絆• 非現実性:AI(人工知能)とヒロインの家族が世界をかけて対決 物語は仮想現実世界「OZ」が世界中のインフラの役目を担う世界で進展していきます。 主人公の冴えない健二(けんじ)がとあるきっかけで学校で人気者の夏希先輩の長野の実家に行くことに…! そこで告げられたのは夏希の婚約相手を演じてほしいということ! 親戚一同が集まる中、うまく婚約相手を演じていたが、健二があるメールを返信したことでOZで大混乱が起こります。 OZの大混乱の犯人は「AI」で、そのAIが原因で世界崩壊の危機に! このAIに立ち向かうのが夏希先輩の大家族と冴えない健二…果たしてどうなるのか…! この映画は、AIと田舎の大家族の戦いという真逆なもの同士の構図がおもしろいんですよね。 今の時代って家族がないがしろになりがちなのですが、家族の大切さ、家族の絆を思い出させてくれる映画でもあります。 田舎の家族を思い出しながら、この映画を見てほしいですね。 毎月1,200ptが付与(新作映画2本分)• 家族で視聴可能(4アカウントまで)• でも新作って人気なので在庫がなくてレンタルできなかったり、レンタル期間が短いんですよね。 U-NEXTなら家にいながら在庫も気にせずレンタルできるので映画好きにはたまりません! しかも、1人が契約すれば最大3つのサブアカウントを作れます。 つまり、1,990円で4人がすべてのコンテンツを楽しめるということです。 これだけおトクなポイントが多いのでU-NEXTがおすすめなんです! 31日間無料で満足できなければ、いつでも解約もできるので使い勝手を気軽に試せます。 無料期間でも登録すれば600ptもらえるので、新作が1本見れるという…! 細田守監督の4作品も視聴できるので、ぜひ試してみてくださいね!.

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細田守妻や子供と中学高校・経歴と年収は?評判やジブリとの関係も!

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細田監督の運命を変えた「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」40話「どれみと魔女をやめた魔女」 - (C)東映アニメーション 人気アニメーション作家・監督が27日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた第29回東京国際映画祭内の特集上映「映画監督 細田守の世界 作家性の萌芽 1999-2003 (細田守監督短編集)」に来場し、『』(2004)の苦い挫折を振り返った。 アニメファンのみならず、映画ファンにもその名前を知らしめた出世作『』(2006)より前に、細田監督が発表した作品を集めた本特集。 『劇場版デジモンアドベンチャー』(1999)、『劇場版デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』(2000)、テレビアニメ「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」40話「どれみと魔女をやめた魔女」(2002)、テレビアニメ「明日のナージャ」(OP、ED)(2003)などがスクリーンで上映された。 客席には幼い頃に「デジモン」や「おジャ魔女どれみ」などをリアルタイムで観ていたという観客もチラホラ。 それには細田監督も「ありがとうね。 同窓会みたいな気分で、おじさんうれしいよ」と感激しきり。 会場は温かな雰囲気に包まれた。 [PR] 『ハウルの動く城』の挫折を振り返る細田守監督 最後に上映されたのは「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」40話。 自分の進路を見失った魔女見習いのどれみが、年をとらない元魔女の未来(声:)と交流を深め、「外国に一緒に行かないか?」と誘われるエピソードで、同作を観たというプロデューサー(当時、取締役社長)との出会いが、やがて『時をかける少女』につながったという記念碑的な作品である。 この日の聞き手を務めたアニメ評論家・氏からの「チャンスがあったら飛び移れ、というのは自身を投影しているのでは?」という指摘に、「僕はどちらかというと。 飛び移り損ねた方。 当時は『ハウルの動く城』の監督をクビになって、もう映画が作れないという気持ちのままに、この40話になだれこんだんです」と告白した細田監督。 「人生のチャンスがふいに訪れるとして、その瞬間にどちらかを選択しないといけない。 でもその瞬間はいつ来るかわからない。 通り過ぎた時に初めてチャンスを見送った気分になるんです。 そういう時って、わななくとか怒るとかじゃなくて、ただボーッとしてしまう。 でもそれは失敗じゃなくて、それも人生の味わい方の一つじゃないか。 そんなつもりで、どれみの顔を描いた気がします」と述懐。 さらに「飛び移ることができなかった自分のもの悲しさが、作品にも漂っていたのでしょうか。 でも、それを丸山さんが観て、『時をかける少女』につながるんだから世の中ってわからないものだと思います」としみじみ付け加えた。 , Ltd.

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