報復が無限につづく抗争が繰り広げられるなか、逃亡先のブラジルで逮捕されイタリアに引き渡されたパレルモ派の大物ブシェッタは、マフィア撲滅に闘志を燃やすファルコーネ判事と出会い、これまで固く口を閉ざしていた組織の罪を次々と告白する。 ブシェッタが、ブラジルに渡って以降、ブシェッタの仲間達はコルレオーネ派の報復に遭い、次々と殺害されていきます。 パレルモ派の大物ブシェッタは抗争の仲裁に失敗しブラジルに逃れるが、残された家族や仲間達はコルレオーネ派の報復によって次々と抹殺されていった。
3監督はイタリア最後の巨匠とも呼ばれる81歳のマルコ・ベロッキオ。 邦題の「シチリアーノ 裏切りの美学」は作品を理解していない人がつけたトンチンカンなタイトルだ。
1980年代初頭、シチリアではマフィアの全面戦争が激化していた。
ただ、自分みたいなあまり知らない一般人にはかなり難しい上にダラダラしてしまいます。
裏社会を裏切り、人として尊敬できる判事にマフィア人脈の罪を暴露した主人公は、生涯安穏とは程遠く、幻覚もリアルも含め苦しみからは逃れられない宿痾に絡め取られていた。
そしてブシェッタと直接対峙し、真実と欺瞞を戦わせる。 彼自身、自分をより理解してもらえるような話をしてこなかったので、私は彼の生きた痕跡を探さなければいけなかった。
本作『シチリアーノ 裏切りの美学』含め3度ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞に輝く名実共にイタリアを代表する名優。
もちろん悪影響のほうが大きいのだが、ベロッキオ監督は彼らのおかげで日々の糧を得ている一般人がいるという真実も隠そうとしない。
「SNS 少女たちの10日間」 C 2020 Hypermarket Film, Czech Television, Peter Kerekes, Radio and Television of Slovakia, Helium Film All Rights Reserved. イタリアには「コーザ・ノストラ」に癒着している権力者が多数おり、元首相のジュリオ・アンドレオッティもその1人でした。
シチリアやブラジルの観光名所を綺麗に映していたりしています。 本作の監督、マルコ・ベロッキオは、 マフィア側から見れば「裏切り者」他の者から見れば「英雄」とされる、ブシェッタの人生を取材し、彼の内面に迫っています。 同じように下り坂となった世界の国家が、変な悪あがきをしないことを祈るばかりである。
4マフィア戦争をテーマにした作品ですが、名作「ゴッドファーザー」シリーズや、昨年話題になった映画『アイリッシュマン』のような「血で血を洗う抗争」を描いている訳ではなく、 マフィアに「裏切り者」と呼ばれた実在した人物、トンマーゾ・ブシェッタの内面の葛藤に重点が置かれています。
「自分のベッドで死にたい」ブシェッタは、自分の内部の「死」に怯えている。
原題の「Il traditore」は裏切り者の意味である。
ブシェッタの告発により、アンドレオッティの裁判が開かれ、ブシェッタは出廷しますが、かつての勢いを失ったブシェッタは、アンドレオッティを追い詰める事ができませんでした。
その裁判所の人々の行動が最悪でした。 ブシェッタは、コルレオーネ派とパレルモ派の仲裁を試みますが失敗し、家族をシチリアに残し、ブラジルへ逃亡します。
一介の市民として地味な生活を送りつつ、血気盛んな頃を思い出したりもする。
だから契約という言葉はなるべく使わない。
うーむ、もう少し縮小して描いてくれた方が理解しやすい。
このシーンも斬新なアングルで描かれていて、背筋が凍るような恐ろしさだ。 自分は今の日本が、政府の犯罪まがいの為政によって劣化したと感じている。 イタリアの刑務所に収監されたブシェッタですが、何故か個室を用意され、ホテルのサービスのような手厚い待遇を受けます。
本作では2019年カンヌ国際映画祭コンペティション部門や米アカデミー賞国際長編映画賞のイタリア代表に選出、イタリアのアカデミー賞たるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で最多6部門を受賞ほか数々の賞に輝いている。 マフィアといえばニューヨークのイメージだったけど、やはりオリジンであるシチリアのマフィアの抗争は仁義なかった。
トンマーゾ・ブシェッタの内部告発は、当時組織の情報を一切掴む事ができなかった警察にとって、 大きな情報源になり、組織の一斉摘発に繋がりました。
法廷でカロを追い詰めるブシェッタの姿に圧倒され、他のマフィア達は戦意を喪失し、次々と刑の執行が決まります。
ミラノのカトリック大学で哲学を学んでいたが中断し、59年にローマ国立映実験センターで映画を学ぶ。
つまりコーザ・ノストラという組織は、誰もがそれを利用してのし上がるための共同幻想に過ぎなかったのだ。 とはいえ殺害シーンは可能なかぎり事実に基づいて撮られているそうで、マフィアの恐ろしさを知らしめるには十分すぎるほどだ。 あわせて公開されたポスタービジュアルには、花びらで顔が隠れた集合写真を使用。
7国家を揺るがす大騒動となった、イタリアマフィア史上最大のミステリーを、『夜よ、こんにちは』『愛の勝利を ムッソリーニを愛した女』など、社会派の巨匠として知られるマルコ・ベロッキオ監督が完全映画化した大作だ。 キャスト陣の演技力はどのキャストも高く、特に主人公を演じた俳優さんは結構存在感があってサングラスを掛けた姿は石原裕次郎を彷彿とさせられました。
そんな羽田が選ぶ本作の最大の見どころは、ずばり主人公ブシェッタが最後に披露する歌だという。
その後、トニ・セルヴィッロとイザベル・ユペールを主演に迎えた『眠れる美女』(12)、ベレニス・ベジョを起用した『甘き人生』(16)などがある。
2020年 アカデミー賞 国際映画賞イタリア代表• 他のマフィアものとは一線を画す繊細さがあった。
2019年カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、イタリアのアカデミー賞と呼ばれるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で最多6部門を受賞した。 「私は改悛者ではない」と繰り返し言っていた、「名誉ある男」の美学は伝わってきた。
20ブシェッタは教育はなかったが頭の回転がよく、コーザ・ノストラの欺瞞に気づいて暴力による抗争には未来がないと悟ったようだ。
しかし、イタリアに残った仲間や息子たちが次々に暗殺されていき・・・ といったところから始まる物語で、その後、ブラジルで逮捕、本国へ送還されたブシェッタは、マフィア撲滅を図るファルコーネ判事(ファウスト・ルッソ・アレジ)に協力、仲間内からは「裏切者」の汚名を着せられるが、組織の堕落がブシェッタ自身の誇りを傷つけている義憤から発したものだったことがわかってくる・・・と続きます。
ジャンニ・アメリオ監督『家の鍵』(04)、ジュゼッペ・トルナトーレ監督『題名のない子守唄』(06)などの他、スパイク・リー監督『セントアンナの奇跡』(08)、ロン・ハワード監督『天使と悪魔』(08)、『ラッシュ/プライドと友情』(13)などハリウッドへも進出。
ブシェッタは、かつて同じパレルモ派だったにも関わらず、コルレオーネ派に寝返ったカロと直接対決し、「何も覚えがない」と言うカロを徹底的に追い込みます。