このアルバムが消滅し『無くなったんですけどどうしたらいいですか』と問い合わせたら、次の写真を撮るときに同じやつをきれいにプレゼントしてくださって本当に感謝しています。
市議会からも「被害を予測できなかったのか」などの指摘が相次ぎました。 だけど、これ(台帳)を見て『あーちょっとうちでは無理だ』と難航した」 熊本県商工会連合会によりますと、高齢や後継ぎがいないことなどを理由に『事業承継』を希望する会員は県内に約400社あり、そのうち承継先が決まるのは1年間にわずか3社ほどです。
こういう経験をしたが、こういうふうなことが起きると予測できなかったのか」 【福永洋一委員(市民連合)】 「一般的な工事でなぜこんな苦情が出るのか不思議でならない」 【解体対策室 栗原誠審議員】 「一般的な工法で、特段逸(そ)れている工法ではない。
『行ってきまーす』ってしてごらん」 小笠原 忠春さん、御年85歳です。
【小笠原 忠春さん】 「何人かの業者は見に来てくれた。
【小笠原 忠春さん】 「『成人式まで』と口癖のように言うもんだから、成人式までと思っているから それを私の都合で終わってしまったら困りますもんね」 5年前から知り合いに承継先を相談していました。
6こんなに大きくなって…。
久しぶりに会っても『ああ、大きくなったな』だけど、実際に写真で見るとはっきり分かりますもんね」 七五三や入学など人生の節目を迎えた多くの家族の姿をカメラに収めてきた小笠原さん。
テレビ熊本 旧熊本市民病院の解体による騒音や振動の問題。
思いは受け継がれています。
【こうの写真館 河野 健二郎さん】 「先生の55年間分の資産をきちんと受け継がせて、運用させていただきます」 【シャッター下ろすノイズ】 シャッターを下ろした小笠原さん、その足で向かったのは『こうの写真館』のスタジオでした。 何が起こるか分からないから、潮時ですね…」 高齢であることや後を継ぐはずだった長男が5年前に他界したことをきっかけに 閉店しようと決めました。 この日、店を訪れた下岡さん一家は小笠原さんとは16年の付き合いになります。
10対応をやってきたが、それが十分ではなかった」 住民からの訴えを受けて熊本市は5月7日、旧市民病院近くに『解体対策室』を設置。
【小笠原 忠春さん】 「安心しました。
【台帳受け渡しON】 【小笠原 忠春さん】 「どうぞ宜しくお願いします」「こちらこそ宜しくお願いします」 台帳が『こうの写真館』へ受け継がれました。
また熊本市はこれまでに、周辺の10世帯から建物や健康被害の訴えが寄せられていることを明らかにしました。
思い出すだけで涙が出てくる…。
『オガサワラ写真館』から『こうの写真館』へ。 熊本市北区にある『オガサワラ写真館』で会員制の撮影サービスを続けて55年。
【小笠原 忠春さん】 「感無量なところがある。
写真にこうして残るから話を聞くだけでは記憶に残るだけ。
【紫垣正仁委員(熊本自民)】 「花畑町別館も解体した。
しかし、50年以上もの長い年月をかけて作った会員との絆を引き継いでくれるところはなかなか見つかりませんでした。 その思いは『事業承継』という形で受け継がれることになりました。
14産業文化会館も解体した。
寂しくなります」 【小笠原 忠春さん】 「普通の写真館じゃあり得ないですよね。
あの時は本当にうれしかったですね」 そんな小笠原さんも4月、大きな節目を迎えました。
頭痛やめまいなど「健康被害」も6世帯6人が訴えていて、保健師の訪問を調整しているということです。
どうしたものかと思っていたら引き受けてくださって」 【河野さんとの記念撮影】 事業承継を通じて生まれた絆。 しかし去年8月、山鹿市の『こうの写真館』が名乗りを上げました。
16店の奥から持ってきてくれた台帳には約700世帯、1400人余りもの会員の記録が。
これまでに約7割の訪問を終え、壁にひびが入る、雨漏りなどの「建物被害」は6世帯。
長く愛される理由は撮影の腕前だけではないようです。
『フォトストーリーアルバム成長物語』と名付けられたこのサービスは、毎月定額を積み立てることで、1年に1回から2回など、約6年かけて合わせて12回の撮影を行うというものです。