森山さんとのクリエイションで印象に残っていることは何ですか? 池田 亀だけではなくて魚たち、たとえばイカであったらこういうイメージなんだなと、あらためて気づかせてくれました。 2020• 眩しいほどの照明の中、不思議な緊張感を纏ったステージに立ち、お客様からの拍手の音が広がる世界は、幼な心にも中毒性を感じるものでした。
19奥村 最初にお二人の名前を聞いてびっくりしました。 踊りが1人でも多くの方の心に永遠に生き続けることを願って。
踊りを通していろいろなことが進んでいくので、2人で踊る時はずっと対話と踊りが繋がっている感じなんです。
だから、あくまでも自分は大真面目にやっているだけなのに、端から見ていると何だかおもしろい。
バレエスタジオDUOで田中洋子に師事。
1年目のシーズンを振り返って思うことをお話しください。 新国立劇場で上演している『しらゆき姫』には動物たちがいっぱい出てきますし、小人たちも男性が演じて迫力がありますし、魑魅魍魎の出てくる森のシーンがあって客席から小さなお子さんの泣き声が聞こえてくるくらい怖かったりします。
2そもそも中島駿野のコッペリウスは洒脱さにかけて新国立劇場バレエ団でもピカイチの印象でしたから、余計な滑稽さを排除しただけでかえって洒落っ気たっぷりのユーモアが増しますね。
『不思議の国のアリス』を上演する際には、クリストファー・ウィールドンさんとか、外国の振付家の指導を受けることも多いので、自分の言葉でうまくコミュニケーションをとりたい、と思い英語の勉強はしていました。
新国立劇場バレエ団が熱い。
そしてやはり、恋人キトリとの関係は大切に演じたい。
キトリはお転婆娘でコミカルな役ですが、どこか芯があって品も感じられるように持っていきたいです。
4スペイン女性ならではのプライドの高さを持ち、すごく気が強いけど持ち前の明るさがあって、みんなに「大好き!」と思われている女性。
それでも次々と出てくる新たな課題に、終わりのないバレエの魅力を感じています。
渡邊 ここまでキャストが多いのは初めてだと思います。
池田 他の『コッペリア』とはまた違う、小洒落たフランス風です。
エネルギーが様々な方向に向かっているというか、私たちは小さな範囲でしか動けないところを大きく使っていて、しかも滑らかです。 音の取り方や自分たちが一番きれいに見えるにはどのようにポーズ・角度を見せるかといったことまで、何から何まで、いつもリードして教えてくださいます。
古典バレエの中でも、いわゆるお姫様役とは違う陽気な街娘という役柄ですが、役作りをどのように進めていますか? 池田 今も模索中です。
それは、手で感じることができるので。
池田 はい、娼婦という役が初めてでしたし、自分でもイメージが湧かなくて、「娼婦とは」から始まって同じオペラを見たり、いろいろと調べて、本当に勉強になった役だったなと思っています。
若さゆえの思いを強く表現しなければ、ラストのコッペリウスの哀愁、ちょっとほろっとさせるところに結びついていかないので、大事にしたいです。
11就任後初公演は2020年10月23日(金)~11月1日(日)の『ドン・キホーテ』(新型コロナウイルス感染拡大により当初予定のピーター・ライト版『白鳥の湖』新制作から変更)。 演技と技術面を合わせて魅せられるように頑張りたいです。
そしていつも練習している。
でもパートナーの方とリハーサルするなかで、いろいろ教えていただいて、自分のなかで少しずつでも「ああ、ちょっとずつでもよくなってきているのかな」という実感があると、プレッシャーが嬉しさや喜びに変わります。
プティ独特の肩や首、腰を使ったコケティッシュな振りが多く、肩で男性を誘ったりといった、大人の世界観を体現するのが難しく、苦労したのを思い出します。
2017• 黄色とか明るい色が好きです。 その無邪気さが強ければ強いほど、最終的にコッペリウスが置き去りにされるという、皮肉さが表れる作品だなと感じていて。
だから今回はあらためて、舞台というかたちで、私たちを必要としてくださるみなさんに恩返しができたらと思っています。
彼らが一人ずつ自己紹介する場面は楽しいです。
過去の記事• 池田 新国立劇場バレエ団発足当初から活躍されてきたスターダンサーの隆之さんと、私はご一緒したことはないのですが、子供の頃から舞台を拝見して憧れていました。
柴山さんの場合は、そこで絶対に崩れない力を持っているので、僕も安心して投げることができます。
だからこの作品で今シーズンを開幕できることになって、それぞれが挑戦できること、それが本当によかったなと思っています。
中家さんは絶対に受け止めてくれるから、私は気持ちよくジャンプしていれば大丈夫、という安心感があります。
新国立劇場バレエ研修所第14期生修了生からは、シーズン契約ダンサーとして多田そのかさんと仲村 啓さんが入団し、登録ダンサーとして岡田百音さん、髙井惠里さん山根くるみさんが入団します。