それが『防御型ファランクス』のシステム。
助けに行かなきゃ!」 何故魔法の訓練を受けていないアリサに分かったのか? という疑問を懐く精神的な余裕は、 良太郎 りょうたろうにも 芹花 せりかにも無かった。
茉莉花 まりかは空中で器用に宙返りして路上に足から着地した。
いや、彼女の表情をうかがうまでもなかった。
「しかし、アリサさんは我が 十文字 じゅうもんじ家の魔法資質を受け継いでいる可能性が極めて高い。
茉莉花 まりかの魔法はまだ未熟だが、そのセンスは本物だ。 「今日のことで、感情的なしこりは棚上げにしなければならないと思い知りました。
モデル(立体造形物) 立体造形物全般。
茉莉花 まりかは呆気に取られた表情を浮かべている。
だがもうすぐ約束の時間だ。
克人 かつとが見たところ目の前の少女は、まさにこの「魔法を使うべきではない期間」に該当する。 「……アリサ、そろそろ飛行機の時間よ。
9衝突の威力はかなりのものだった。 読書メーターにも投稿しております. 今回は障壁魔法に移動系魔法ではなく、加重系魔法を重ねていたのだろう。
(ミーナ!) アリサがギュッと両目を閉じた。
あらかじめ何種類もの障壁魔法を何枚も待機させておいて、障壁が破られるたびに、同時に待機状態にあった障壁を顕現させる。
2021年5月26日• 「今のところ 十文字 じゅうもんじさんは、ただ受け止めているだけのようだ。
ちょっと分かりません。 高校時代の後輩の少女は事象干渉力が強すぎて、意図せずに現実を凍り付かせてしまうことがしばしばあった。
そこには娘を心配する親心だけでなく、娘の才能に対するな羨望が微かに、だが確かに含まれていた。
しかしこれには、裏があった。
彼女はその指示どおり、机に向かって静かに勉強をしていた。
振り返ったアリサが、目が赤くなった顔に微笑みを浮かべ、小さく手を振り返した。
「小母さん、なに?」 「アリサ、 茉莉花 まりかが何処にいるのか知らない?」 「お昼ご飯の後、会ってないけど。
模型・フィギュア・プラモデル・ドール・ぬいぐるみ・キャラ弁・ハンドクラフト等• だがドーム状の障壁に阻まれて、その内側には踏み込めない。
「急ごう」 良太郎 りょうたろうはそう言って、同乗者のシートベルトを確認せずにオフロード車を発進させた。
背中から当たるのではなく、右脇を締め右肩から当たるチャージだ。
今日の彼女は制服姿ではない。 にも拘わらず一高を目指す者が少なくないのは、あの司波達也の母校という理由が大きい。
「……いいえ、教えていません。
あたしはお嬢さんなんて柄じゃないよ」 だが 茉莉花 まりかは、何となく改まった態度を取りにくい少女だった。
克人 かつとと 茉莉花 まりかでは年齢も経験も、何より積み重ねてきた修行の質と量が異なる。
いきなり進路上に人影が飛び出してきたのを見ても、彼は大して慌てることなく車を止められた。
茉莉花 まりかに向かって 克人 かつとが右手を翳す。
その瞬間の出来事だった。
「 茉莉花 まりかと 十文字 じゅうもんじさんだろう」 「 十文字 じゅうもんじさんが、何でっ?」 アリサがパニックを起こしかける。
「うん……、分かった」 茉莉花 まりかがアリサにしがみついていた手を放し、一歩下がって俯いたまま目をこする。